コラム
2020/09/30

【Q&A】むし歯になりやすいので、赤ちゃんに遺伝しそうで心配です…

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【Q】 私がむし歯になりやすい体質なので、赤ちゃんに遺伝しないか心配です。

【A】むし歯は遺伝的要因だけでなく、菌や食事などの要因も重なって発症します。むし歯になりにくい環境、つまり生活習慣が重要です。

むし歯の要因

むし歯の発症には、さまざまな要因が絡み合っていることを知りましょう。

  • 生活要因/飲食物の内容や頻度など
  • 菌的病因/細菌の量や種類など
  • 個体要因/唾液や歯の質、歯並びなど

むし歯は感染症の一種です。ですが、ミュータンス菌に代表されるむし歯菌がお口の中に入ってきても、すぐにむし歯になるわけではありません。むし歯菌を定着させにくい生活習慣が身についていれば、むし歯を予防できます。

家族のむし歯は赤ちゃんにうつりやすい

家族がむし歯の場合、そのお口の中にはむし歯菌がたくさんいることになります。口移しで食べ物を与えたりハブラシを共用したりすると、むし歯菌が唾液から赤ちゃんに感染するおそれが…。家族みんながお口のケアをしっかり行うことは、赤ちゃんのむし歯予防にとても効果的です。

ここで注意したいのが、「むし歯菌が感染するかもしれない」と思うあまりにスキンシップを避けることです。赤ちゃんとの触れ合いを減らすほうが、赤ちゃんの発育によくない影響を与える心配があるからです。スキンシップをしてもむし歯菌がうつる心配のないよう、家族みんなでオーラルケアを行うことが重要です。

むし歯になりにくい生活習慣とは?

赤ちゃんが生まれてくる前にお母さんやその家族ができることは、むし歯を治療してむし歯菌を減らすとともに、むし歯になりにくい生活習慣を作っておくことです。

まず、体調がよい時や安定期に歯医者さんへ。妊婦歯科健診を受け、むし歯があれば早めに治療しておきましょう。一般的に、妊娠中でもむし歯の治療は可能です。

治療後は、毎食後の歯みがきで、むし歯菌の温床となるプラーク(歯垢)をためない生活を続けましょう。家族全員で心がけるのが理想的。生まれてくる赤ちゃんがむし歯になりにくいだけでなく、食後に歯みがきをするという大切な習慣が赤ちゃんにも身につきやすくなります。


 
監修/雫石聰(しずくいし さとし)
大阪大学名誉教授、歯科医師、歯学博士
1947年大阪府生まれ。1971年大阪大学歯学部卒業。1978年より同大学歯学部にて講師、准教授を務めた後1992年より予防歯科学教授、2002年より同大学歯学部附属歯科技工士学校長、2006年より同大学歯学部附属病院病院長を歴任。2010年大阪大学名誉教授、サンスター(株)顧問に就任。

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