今週は、清涼飲料やお菓子に含まれる「果糖」に関するリスクについて、こちらのニュースをお届けします。
ハーバード大学の研究チームは、「果糖」(フルクトース)が2型糖尿病や心血管疾患の発症リスクを高めているという研究結果を発表しました。
この「果糖」を、私たちは「果糖ブドウ糖液糖」という形で日常的に実は様々な飲料、食べ物から摂取しています。例えばコーラやジュースなどの清涼飲料や、お菓子、調味料などなど…。
冷蔵庫を開いて、その成分表示に「果糖ブドウ糖液糖(異性化糖)」や、「果糖」と書いてあるものがあるか、よろしければチェックしてみてください。
たまきの家の冷蔵庫では、清涼飲料や、納豆のタレ、ソースの原材料名で発見できました。 特に清涼飲料では、一番はじめに表示されていました。それだけその製品中に含まれる量が多いということですね。
とはいえ「果糖ブドウ糖液糖」が一体どんなものか、何からつくられているのかまでは多くの方がご存じないと思います。
この「果糖ブドウ糖液糖」、実はその主な原材料はトウモロコシです。トウモロコシからつくられたデンプンである、コーンスターチなどからつくられます。
そして「果糖ブドウ糖液糖」の主な成分は「果糖(フルクトース)」と「ブドウ糖(グルコース)」。「果糖ブドウ糖液糖」は工業的に安定して生産でき、また砂糖よりも価格が安いことから、多くの食品に広く使われています。
トウモロコシから作られている天然の甘味料というと、糖尿病や心臓病のリスクがあるというのは少し驚きますが、これらは吸収されやすいという特徴があります。さらに、やはり重要なのはその摂取量のようです。
摂り過ぎると糖尿病や心臓病のリスクが高まりますが、清涼飲料やお菓子には、果糖ブドウ糖液が多量に含まれており、知らず知らずのうちに摂り過ぎてしまっているというわけです。
今回の研究で明かになったところでは、高カロリーの清涼飲料を1日に1~2回摂取した人では、摂取しなかった人に比べて、次のような変化が起こるそうです。
・ 2型糖尿病の発症リスクが26%増加
・ 心血管疾患の発症リスクが35%増加
・ 脳卒中の発症リスクが16%増加
高カロリーの清涼飲料は、それ自体が満腹感をもたらすことはなく、食事のカロリー摂取量が減ることもないことから、結果として体重増加を引き起こしやすくなると、今回の研究を行ったフー教授は指摘しています。
体重増加は様々な疾病の危険因子になるので、やはり摂り過ぎは控えたいですよね。
清涼飲料が好きという方には、ちょっと耳の痛いニュースでしたが、皆さんどのようにご覧になったでしょうか。
※引用元:糖尿病ネットワーク
清涼飲料やお菓子の「果糖」が糖尿病や心臓病のリスクを高める - 2015年10月16日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2015/024291.php
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