先日こちらのニュースで伝統的な日本食の魅力についてお伝えしましたが、今回はこれまでもサイトで何度も紹介してきたジョスリン糖尿病センターが発表したアジアの伝統食の価値を再確認できるこんなニュースをお伝えします。
炭水化物だけでなくアミノ酸を含む、栄養バランスの良い食品であるご飯を主食に、肉や油脂を使わない、魚もあまり使わない、野菜中心のおかずを食べる食事スタイルは多くのアジア圏に定着しています。
おかずが野菜中心であるために発達したものが、「だし」を使って野菜に「うま味」を加える「だしの文化」です。和食では昆布だしや鰹だし、タイでは魚醤であるナンプラーなどが使われていますよね。
だしを使い、野菜を豊富に食べるアジアの伝統食は、高炭水化物で低脂肪、そして食物繊維が豊富という特徴があります。
ジョスリン糖尿病センターのキング氏らは、アジアで2型糖尿病が増える原因の1つが食事の欧米化にあるということに着目し、アジア系アメリカ人と欧米系アメリカ人の計50人を対象に、一定期間アジア伝統食を摂ってもらう実験を行いました。
その結果、アジアの伝統食を摂っている期間は体重が減り、インスリン抵抗性も改善するが、欧米食に切り替えると多くの人が体重が増加するということがわかりました。
しかも、キング氏は、欧米食に変えてからの体重増加は、体重が増えすぎないように対策をとらないといけないほどであったと述べています。
さらに、アジア系と欧米系で比べると、アジア系の方が血糖値やインスリン値の改善がより顕著であったそうです。
また過去の研究から、アジア人は欧米人に比べ2型糖尿病を発症しやすく、欧米人と同じ欧米式の食事スタイルを続けていると、2型糖尿病の発症リスクが2倍に上昇することが判明しているそうです。
糖尿病を予防・改善するために、アジアの伝統的な食事スタイルを採用することが、インスリン抵抗性を改善するために効果的と言えそうですね。
食生活の欧米化が進んでいる今だからこそ、積極的にごはんと野菜中心の食生活を意識してみてはいかがでしょうか?
※引用元:糖尿病ネットワーク
アジアの伝統的な食事スタイルがインスリン抵抗性を改善 体重も減少 - 2014年10月22日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2014/022582.php
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