今回は、お盆の連休を前に、後悔しない休日の過ごし方に関するニュースをお届けします。
お盆や年末年始など連休は外食が増えたり、久しぶりの再会で食事を楽しむ機会があったりと、食生活が乱れたり運動量が減る方もいらっしゃるのではないでしょうか?
通常の食事では、脂肪のエネルギー比率は30%程度ですが、これを超える量の脂肪を5日間摂り続けると、筋肉がブドウ糖や脂肪酸を代謝してエネルギーに変えるメカニズムに異変が起こることが、ヴァージニア工科大学の研究で判明しました。
「高脂肪の食事をわずか5日間摂り続けただけで、体のエネルギーの代謝に悪影響があらわれます。高脂肪の食事を摂ると、ブドウ糖を筋肉に取り組むインスリンの働きが悪くなります」と研究者は言っています。休日が続くと食べ過ぎになりがちですが、わずか5日間、食べ過ぎただけでインスリンの働きが悪くなるとは、油断できませんね!
また、週末や連休にゆっくり休んだはずなのに、休み明けにいつも通りの時間に起きた時、体がだるく感じることはないですか?もしかするとそれは「社会的時差ぼけ」かもしれません。
不規則な生活などにより体内時計が乱れ、生活時間との間に生じるずれが「社会的時差ぼけ」(ソーシャルジェットラグ)です。飛行機に乗って海外に行かなくても、生活リズムが崩れることで時差ぼけのような症状が起こるのですね。
睡眠習慣の乱れによって体内時計が狂うと、肥満や2型糖尿病、心臓病などの発症リスクが高くなる可能性があるので要注意です!
米国のピッツバーグ大学心理学部の研究者は「平日に規則正しい生活をおくっていても、週末に夜更かしや朝寝坊をすると体内時計が乱れ、時差ボケのような症状を招くことがあります。これが"社会的時差ぼけ"で、睡眠医療の研究者に注目されています」と言っています。
社会的時差ぼけを防ぐためには、体内時計に狂いが生じないように生活スタイルを工夫することが必要ですね。
しかし、連休などふだんの生活スタイルを維持するのが難しい時もありますよね。休日が続くと、食べ過ぎと運動不足が重なり、血糖コントロールを乱したり、体重が増える人が多くなるかと思いますが、下記の8つの対策でこの時期を快適に乗り切りましょう。
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1. 休日をどう過ごすか、計画を練る
休日は生活が不規則になりがちで、楽しいこともある一方で、ストレスがたまりやすい時期でもあります。事前に「いつ・どこで・何をするか」という予定を立てることで、健康的な食事や運動のための時間を確保しましょう。「少なくとも、今よりも体重を増やさないようにしよう!」という気持ちを強くもつことも大切だそうですよ。
2. 快眠はまずは規則正しい生活から
体内時計を整え、体を睡眠に導くために、毎日同じ時刻にベッドに入ることを心がけましょう。
3. 夜遅い時間に食事しない
食べ物が消化・吸収されるためには2~3時間が必要です。そのため、夜遅い時間に食事をとると、胃の消化活動や、大脳皮質・肝臓の働きが活性化し、結果として食べ過ぎや睡眠不足につながります。
4. 朝食を抜かない
朝食をしっかりとることで、その日の3食の食欲をコントロールできるようになるため、朝食で1日に必要な摂取カロリーの1/3を摂るようにしましょう。逆に朝食を抜いて空腹でいると、反動で食べ過ぎてしまうおそれがあるので要注意です。
5. 食事はシンプルに健康的に
いろいろな予定が入ると、外食や調理済み食品を利用する頻度も増えますよね。自宅で食事の支度をするのが望ましいですが、難しい場合は、カット野菜や低脂肪の乳製品、精白されていない米や全粒粉のパンなど健康的な食品を手軽に準備しましょう。
6. ストレスをためない
ストレスは不安や睡眠障害、血圧の上昇など、身体に悪影響をもたらし、さらに糖尿病や高血圧症のある人にとっては、血糖や血圧のコントロールを乱すおそれがあります。また、ふだん通りの食事ができないことや、アルコールを飲み過ぎ、運動不足が続くこともストレスの原因になるため、余裕をもった計画をたてましょう。
7. 運動を続ける
日中に体をアクティブに動かして運動をする習慣のある人は、質の良い睡眠を得られるという調査結果があり、さらに運動は自然なストレス解消にもなり、血糖・血圧のコントロールにつながります。30分の適度な運動を週に5日行うのが理想ですが、難しい場合は、1日に10~15分のウォーキングなどの運動を1日に2回取り入れるようにしましょう。
暑い夏に運動をすると、汗を多くかき、熱中症や脱水症状を起こしやすくなります。定期的な水分補給や暑さ対策を忘れないようにしましょう。
8. アルコールに注意
アルコール類にもカロリーがあり、さらにアルコールには食欲を増進する作用があるため、飲み過ぎは肥満につながります。糖尿病の治療を受けている人は、アルコールにより低血糖の危険性が高まるおそれもあるので、アルコールを飲む場合は、上限を決めて飲み過ぎないようにしましょう。
「節度ある適度な飲酒」の上限は、純アルコール換算で「1日平均20g程度」。これは、ビールは中瓶1本(500mL)、清酒は1合(180mL)相当です。お酒がお好きな方は飲み過ぎないように気をつけながら楽しみましょう。
また、お酒には利尿作用があるので、水分補給には適していません。暑い日にビールなどで喉の渇きを癒そうとすると、体内の水分を排出してしまい、逆効果になるおそれがあるのでご注意を。
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連休は家族や親戚、仲間が集まり、楽しい反面、ふだんの生活スタイルを維持するのが難しくなりますね。少しでも快適に過ごすため、上記8項目を参考にしてみてくださいね。
※引用元:糖尿病ネットワーク
連休は血糖コントロールを乱しやすい 8つの対策で休日を乗り切る - 2016年04月29日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2016/025400.php
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