今回は、食物繊維のエイジング効果についてのこんな記事をご紹介します。
みなさんは食物繊維と聞くと、どんな働きをイメージしますか?食物繊維は口から入って大腸を通り抜けるまで、あらゆる器官で体の調整に役立っています。
たとえば、胃ではとどまる時間が長いため満腹感を持続させ、小腸では糖質やコレステロール、有害物質の吸収を抑え、大腸では腸内細菌のバランスを整え、便通を改善させる働きをします。
以前、他にもあった!食事の時に「野菜」から食べるといい理由!でも、まずは野菜から食べることで満腹感を得たり、食欲を抑えたりする効果があるということをご紹介しましたね。
オートストラリアのウエストミード医学研究所は、49歳の男女1,600人強を対象に10年間の追跡調査を行い、栄養素の摂取状況と、加齢に伴い増える病気の関連について調べました。
すると、脳卒中や冠動脈疾患、呼吸器疾患、認知障害、うつ病、身体の不調などの慢性疾患がない「健康的なエイジング」を10年間達成することができたのは全体の15.5%ですが、食物繊維を多く摂取している人に限定すると「健康的なエイジング」を10年間達成することができた人は約28%と全体の1.79倍であることがわかりました。
つまり、食物繊維をしっかりと摂っている人は、高血圧、2型糖尿病、認知症、うつ病、体の機能障害を発症する割合が低いことがわかります。
日本人の平均食物繊維摂取量は1日に14.3g(平成26年国民健康・栄養調査)ですが、今回の調査で健康的なエイジングに成功した人たちの平均食物繊維摂取量は1日に平均29.0gだったそう。つまり、日本人の2倍以上の食物繊維を摂っていたことになりますね。
さらに今回の研究では、食事のグリセミック指数(GI)が低い人ほど、健康的に歳を重ねていることも判明したそうです。
以前「間食が、次の食事の血糖値上昇を抑えることがあるって、知ってますか?」というトピックでは、低GI食品の「セカンドミール効果」についてお話しましたが、健康的なエイジングにも効果があるんですね。
「多くの人は食物繊維の多い食品を摂った方が良いと知っていますが、これは食物繊維に対する過小評価と言えるかもしれません。実際には、中高年の人が健康に歳を重ねるために、食物繊維は必ず必要なものです。」と、研究に関わったゴピナス氏は指摘しています。
食物繊維は、野菜類・豆類・果実類・きのこ類・海藻などに多く含まれています。玄米・ゴボウ・切り干し大根・ヒジキ・納豆・タケノコ・ブロッコリー・インゲン豆・オカラ・モロヘイヤ・シイタケ・シラタキ・サツマイモなど、日本人になじみの深い食物に多く含まれます。
ただし、ジャガイモ、サトイモ、サツマイモ、カボチャ、トウモロコシ、レンコンなどの糖質の多い野菜には注意が必要です!中でもジャガイモは、いろいろな料理に使える、保存が効く、価格が変動しないといった点から人気の高い野菜ですが、米国のブリガム アンド ウィメンズ病院などの研究チームによると、ジャガイモを食べ過ぎると高血圧の危険性が高まるおそれがあるそうです。ジャガイモには食物繊維が含まれる一方で、糖質が多く高カロリーなので、食べ過ぎには要注意ですね。
様々な良いことがある食物繊維。普段の生活では不足しがちですが、十分な量の食物繊維摂取を心がけたいですね (^^♪
※引用元:糖尿病ネットワーク
「食物繊維」はアンチエイジングに必須 ジャガイモは血圧を上昇させる - 2016年06月17日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2016/025587.php
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