今回は、いいことがたくさんの日本食について、こんな記事をご紹介します。
みなさんは普段、どれくらいのストレスを感じていますか?日常生活でストレスにさらされると、病気になったり、病気の手前の状態(未病)になることが多く、病院を訪れる患者が訴える症状の中で最も多いものが「痛み」、次いで「疲労・倦怠」だそうです。
ある調査によると国民の約40%が半年以上続く疲労で苦しんでいるそうですが、一方で疲労に関する研究はあまりありません。
また、日本食が健康的であることは以前から糖尿病ニュースで何度も取り上げてきましたが、米国で開発された高血圧を改善するための食事法である「DASH食」や、地中海沿岸を中心とする「地中海食」に比べると、日本食に関する疫学的・臨床介入研究による根拠は少ないのです。そのため、「日本食がなぜ健康に良いのか」を科学的に解明する研究の必要性が高まっています。
そして今回、「日本食によるストレス・脳機能改善効果の解明」を研究してきた大阪市立大学健康科学イノベーションセンターの渡邊恭良センター所長らの研究チームが、日本食には疲労感の軽減や、自律神経機能の改善などの抗疲労機能があることを突き止めました。
はじめに研究チームは、「疲労」は細胞の部品が錆び付いたり壊れたりするものであり、錆びたり壊れたりすることを防いだり、錆び付いた部品を修復・交換する措置が、疲労回復のために必要である。そのため、炭水化物や脂質、タンパク質などに含めて、ビタミンやミネラルなど栄養素を摂取することで、細胞の中で壊れた部品を修復・修理することができ、エネルギーを効率よく使えると考えました。
そこで、この仮説の実証研究を行い、日本食に抗疲労の効果のある食物や栄養素を加えることで、「疲れがとれやすく」かつ「疲れにくい」レシピを作ることができることを明らかにしました。
研究では、20~60代の男女100人ずつ約1,000人を以下の2グループに分け、開発した抗疲労食と一般的な食事を食べてもらい、様々な項目を検査し、比較しました。
グループ(1)
夕食に抗疲労食を3週間食べる → 2週間あける → 一般的な食事を3週間食べる
グループ(2)
夕食に一般的な食事を3週間食べる → 2週間あける → 抗疲労食を3週間食べる
様々な検査を行った結果、抗疲労日本食を摂取することで、疲労感を軽減する効果が得られ、安静時の自律神経機能の改善効果や、血液中成分の改善効果も得られることが明らかになりました。
渡邊所長は、「身近な日本食を工夫し食生活を改善することで、抗疲労の効果を得られることが明らかになった。疲労倦怠感や疲労を軽減し、慢性疲労状態を防げれば、日々の仕事や学業の作業能率の改善につながる」と述べています。
過去の研究で「イミダゾールジペプチド」や「ビタミンB1」「コエンザイムQ10」「クエン酸」など20種類の栄養素に抗疲労効果があることが確認されています。
今後は、最先端の研究成果に裏打ちされた「健康に資する日本食」を国内外に広くアピールするため、理化学研究所が中核機関となる「健康"生き活き"羅針盤リサーチコンプレックス」が、日本食を応用した宅配食材や冷凍食品の開発などの研究を進めるそうです。
日本食にはいいことがいっぱいですね☆疲れたな~と感じた時は、積極的に抗疲労日本食を食べるようにしたいですね(^u^)。
※引用元:糖尿病ネットワーク
「日本食」で疲労回復 「疲れがとれやすい食事」は簡単にできる - 2016年09月17日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2016/025944.php
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