今回は、一度は指導を受けたことがあるであろうフットケアについて、こんな記事をご紹介します。
みなさん、毎日ご自分の足を見ていますか?傷はありませんか?糖尿病の方が血糖コントロールが不良な状態が続くと、いろいろな合併症がおこりますが、合併症の1つに足病変があります。
足病変については、「毎日1回の「足チェック」で足の切断を防止しよう!」や「とっても簡単!足病変リスクを今すぐチェックしよう!」などでご紹介してきましたね。
足病変を防いで、健康な足を保つためのフットケア。寒い冬は特にフットケアに注意する必要があることをみなさんご存知でしょうか?
アメリカの足外科学会(ACFAS)は「糖尿病のある人は寒い冬にはとりわけ注意が必要です。適切に予防策を講じる必要があります」とアドバイスしており、ACFASのメンバーの1人であるアンブロジアック氏は「ご自分の感覚のみに頼らないで、気候の変化に合わせて、適切なケアを行い、足を健康に保つ必要があります」と述べています。
では、冬に合わせた適切なケアとはいったいどのようなものなのでしょうか?足病変に特に注意したい冬に行うフットケアとしてACFASが行っている5つのアドバイスはこちらです。
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● 足を毎日チェックする
足のお手入れの基本は、毎日足をチェックすることです。切り傷や水疱、赤みなどないかハンドミラーを使って確認しましょう。足の甲だけでなく足の裏や指の間などもしっかりチェックしてください。もし、問題があった場合は、できるだけ早く医師に見てもらってくださいね。
● 足が濡れたときはしっかり乾燥させる
冬にはブーツなど通気性の悪い靴を履く機会が増えますが、雨や雪が降ると靴の中が蒸れやすくなります。この蒸れた状態は殺菌が発生しやすい環境であるため、感染が引き起こされやすくなります。
足を洗った後や足がぬれている場合は、皮膚を傷つけないよう押さえるようにしてタオルで水気をふきとりましょう。そして、足をきれいにした後は、靴下を代えるようにしましょう。
● 冬は足も乾燥しやすい 保湿して乾燥対策を
冬は夏に比べて乾燥することはみなさん実感されていると思いますが、足裏は特に乾燥しやすい部位です。足の皮膚が乾燥している場合は、保湿クリームなどを塗って保湿し、ひび割れを起こさないようにしましょう。
保湿クリームは、指の間を避けて、足先も忘れず足全体に満遍なく塗りましょう。指の間に塗ると水虫の原因になるので注意してくださいね。
● 神経障害が進行すると、温度に対する感覚が鈍くなる
合併症の中でも早期にあらわれ、頻度がもっとも高いものが神経障害です。神経障害が進むと皮膚の温度に対する感覚が鈍くなるため、暖房器具の温度を高めに設定したり、必要以上に長時間使用してしまうことがあります。
その結果、「低温やけど」を起こし、そのまま放っておくと傷がひどくなり、感染を起こし、壊疽まで進展してしまう場合があります。
● 「低温やけど」に注意 暖房器具を高めに設定したり、長時間使用しない
「低温やけど」は、体温より少し高い40度程度でも起こります。低温やけどの主な原因には、電気ストーブやカイロ、コタツ、電気毛布など冬によく使う身近なものがあり、低温やけどをしても重症ではないと思い込んで放置し、重症化することが少なくありません。
低温やけどは、低い温度でも皮膚に直接当たる時間が長いほど起こりやすいです。また、寝ているときは感覚が鈍くなり、さらに同じ姿勢で長時間いるので、寝ているときも低温やけどが起こりやすいといえます。
アンブロジアック氏は「靴の中に入れるカイロや、貼り付け式カイロを使用しないようにしましょう」と注意を促しています。
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寒い冬に使っている身近なものでも低温やけどになるのですね。暖かいとうっかり寝てしまうこともあるので、より注意しないといけないなと思うたまきでした。
※引用元:糖尿病ネットワーク
糖尿病のフットケア 寒い冬に足を守るための5つのアドバイス - 2017年01月19日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2017/026432.php
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