がん治療とお口のトラブルには密接な関係があります。口腔ケアと全身の健康に関する研究を続けてきたサンスターは、がん治療における口腔ケアの重要性に着目し、医療関係者や患者さんの意見をくみあげた、口腔ケアの研究開発や情報発信に取り組んでいます。 がんとたたかう方のお役に少しでも立てるよう、お口の悩みを軽減するための口腔ケア関連の情報を提供しております。
抗がん剤の代表的な副作用として、よく現れるといわれるのが「吐き気」の症状。
吐き気により、歯みがきなどお口のケアが難しくなってしまい口腔内の状態が悪くなってしまうことがあります。
今回は「吐き気がある時のお口のケア」について、工夫できるポイントを説明いたします。
まずは、一般的な吐き気や嘔吐についてご説明いたします。
吐き気・嘔吐は何らかの原因で脳の嘔吐中枢が刺激された時に起こります。
原因のひとつに、歯みがきや歯の治療で歯科器具が口腔に入ることで吐き気・嘔吐症状が出ることがあります。
舌の奥やのどの奥(咽頭や口腔扁桃部)が刺激されることで反射的に吐き気が誘発されます。
この反射を、「絞扼(こうやく)反射」といいます。
抗がん剤治療による吐き気・嘔吐は、薬が消化管の粘膜や脳の嘔吐中枢を刺激することで起こると考えられていますが、まだ完全にはわかっていないところもあります。
症状の有無や程度は人それぞれで、治療で使用する薬剤の種類によってもさまざまです。
治療の副作用で吐き気・嘔吐が出やすいところに、お口の中への刺激が加わることで症状が誘発されやすくなります。
また歯磨剤や洗口液の味・香料も症状の誘発原因となる場合もあります。その場合は刺激の強いもの、香りの強いものの使用を控えましょう。
大切なことは、抗がん剤治療をはじめる前にお口の中を清潔にして、トラブルが起きにくいように準備をすることです。
治療中は、お口への副作用が起きる可能性が高いことを想定し、治療前に歯科を受診してあらかじめお口の中を良好に整えましょう。
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