コラム
2019/06/28

歯周病とさまざまな病気の関係

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歯周病とは

歯周病は、歯肉炎と歯周炎の総称で、歯を支えている組織(歯周組織)の病気です。進行すると、歯ぐき(歯肉)や歯根膜(しこんまく)、歯槽骨(しそうこつ)などの歯周組織が破壊され、歯が揺れて噛めなくなり、最後には歯が抜け落ちてしまいます。さらに歯周病はお口の中だけに留まらず、全身にもさまざまな悪影響を及ぼすことがわかってきました。

実際に、「糖尿病」「早産による低体重児出産」「脳卒中」「心疾患・心筋梗塞」「細菌性心内膜炎」「肺炎」などと歯周病の関連が既に報告されています。歯周病はお口の病気ですが、身体全体にも影響を及ぼします。そのため歯周病の予防や治療は、身体をより健康に保つために必要なことなのです。

歯周病の実態

平成23年に実施された歯科疾患実態調査によると、20歳以上の約35.2%が歯周病にかかっています。これを患者数に換算すると3,700万人以上(平成23年歯科疾患実態調査と平成23年10月総務省統計局人口推計月報から推定値を計算)。ここで重要なのが、この有病率は4mm以上の歯周ポケットがある人しか含んでいないということです。歯周ポケットが4mmには達していないけれど、「出血がある」とか「歯石がある」などの軽い歯周病の人を加えると、この有病率はもっと高いものに。軽い歯周病の人も加えた20歳以上の有病率は約77.3%、患者数は8,100万人以上にもなります。歯周病は、ギネスブックにも収録されている世界で一番患者の多い感染症なのです。

こんなにも患者数の多い歯周病ですが、一体どのくらいの人が「自分は歯周病である」と自覚しているのでしょうか?

2017年に実施したサンスターの調査では、40~60歳代の半数以上が歯周病を自覚していないという結果でした。歯周病患者が最も多くなる40~60歳代で歯周病を自覚していない人がこんなにもいるとは驚きですよね。この自覚の低さが歯周病の進行を許してしまう原因のひとつであることは間違いないでしょう。
歯周病は自覚症状がほとんどないうちに進行してしまう病気です。歯科医院で定期的な健診を受けたり、ちょっとでも「おかしいかな?」と感じたらすぐに歯科医院を受診して、歯周病予防を心がけましょう。

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