今週は、アメリカのボストンで先月開催された米国糖尿病学会で発表された、
最新研究の情報を皆さんにお届けします!
そこで今週は、糖尿病とうまくつきあう意識をあらためて高めていだたこう
という思いから、こんな注意喚起のためのニュースをお届けします。
学会で発表された研究の一つが、
今回ご紹介する 「野菜から食べ始めると食欲を抑えられる」という研究結果。
「食事をする時は、まず野菜から!」という食事のコツは、
「糖尿病とうまくつきあう」サイトの 「食生活のコツ」 のページでもオススメしていますし、
もうご存じの方もきっと多いですよね?
なぜ、野菜から食べるのが良いかというと、野菜に含まれる食物繊維には、
血糖値の上昇をゆるやかにしてくれる効果や、また満腹感を得やすいという効果があるためです。
このことは以前から分かっていたことなのですが、今回発表された研究から、
「食事をする時は、まず野菜」からいただく習慣には、
そのことに加えて、「食欲を抑えられる」という効果があることが分かったんです。
もうちょっと、この作用を詳しく知るために、
食事の時に、どんなことが体の中で(特に小腸の中で)起きているのか、
まずは簡単に調べてみました!
食事をすると、小腸では「インクレチン」という消化管ホルモンが分泌されます。
その「インクレチン」の代表的なものが「GLP-1」というホルモン。
この「GLP-1」は、インスリンの分泌を促し血糖値を下げるのですが、
「GLP-1」には、それだけでなく脳の中枢神経に働きかけて食欲を抑える
作用があることが明らかになったそうです。
そして! インスリンの分泌を促すだけでなく、食欲も抑えてくれる「GLP-1」を
増やしてくれる成分があります。その成分の1つが食物繊維なんです!
野菜など、食物繊維が多い食事をとると
「GLP-1」を分泌する細胞が刺激され、「GLP-1」が増えるのだそう。
「GLP-1」を増やす注目の栄養素は、食物繊維だけではありません。
「肉より魚派!」の皆さんに、朗報です!(笑)
魚、特に青魚に多く含まれている、エイコサペンタエン酸(EPA)や、
ドコサヘキサエン酸(DHA)などの脂肪酸も、「GLP-1」の分泌に関係しており、
魚を食べると、「GLP-1」が増え、食欲を抑えやすくなるそうです。
ぜひ普段からどちらも取り入れたいですよね。
今回のニュース、ご興味をお持ちいただけたでしょうか?
「食事をする時は、野菜から!」という食事のコツを、ぜひ食事の際に思い出してくださいね^^
元記事には、その他にも、米国糖尿病学会で発表された研究結果が
まとめられていますので、チェックしてみてくださいね。