コラム
2019/11/30

【Q&A】赤ちゃんの肌にも保湿が必要ですか?

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【Q】 まだ赤ちゃんなのに、保湿したほうがいいと聞きました。なぜでしょう?

【A】 赤ちゃんの肌は想像以上に乾燥しています。アトピー性皮膚炎の発症を防ぐ方法のひとつが、保湿を中心とした生後すぐからのスキンケアです。

想像以上に乾燥している赤ちゃんの肌

スベスベでやわらかくて健康そうな赤ちゃんの肌。大人から見ると問題ないように思えても、実は赤ちゃんの肌は乾燥しています。なぜなら、水分の蒸発を防ぐ肌のバリア機能が発達していないからです。皮脂や天然保湿成分(NMF)が少ないことや、大人に比べてターンオーバーの期間が短いことも、バリア機能を弱めている原因のひとつです。

保湿でアトピー性皮膚炎を予防

赤ちゃんの肌の健康を考える場合、アトピー性皮膚炎が心配なお母さんが多いのではないでしょうか。アトピー性皮膚炎を予防するには次の2つが重要です。

(1)スキンケア(保湿)
(2)アレルゲンを含む刺激物質を避ける

保湿には、バリア機能を高めてアレルゲンの侵入を防ぐ目的があります。毎日の生活で誰もが続けやすい保湿は、アトピー性皮膚炎の改善に有効なのはもちろん、発症の予防にも効果的なことが、我が国の赤ちゃんを対象とした研究でしめされています。

アトピー性皮膚炎だけでなく、おむつかぶれや、とびひといったさまざまな肌トラブルの予防にもつながるので、ぜひ毎日の習慣としてスキンケアを取り入れてください。

スキンケアはスキンシップ

覚えておきたいのが、スキンケアのもうひとつの効果ともいえる「スキンシップ」です。赤ちゃんの触覚は早いうちから発達していて、肌と肌のふれあいは愛情形成につながるだけでなく、脳や心の発育にもよい効果をもたらすといわれています。

手でやさしく洗ったり保湿剤を塗ったりして赤ちゃんとふれあうことはスキンシップの絶好のチャンス。スキンシップを楽しむ時間として、毎日の習慣にしてください。赤ちゃんが顔や口のまわりをさわられるのに慣れていると、歯のお手入れもはじめやすくなります。


 
監修/西川伸一(にしかわ しんいち)
医師、医学博士
1948年滋賀県生まれ。1973年京都大学医学部卒業。1980年ドイツ・ケルン大学遺伝学研究所留学。帰国後、京都大学胸部疾患研究所にて助手、助教授を勤めた後、1987年より熊本大学医学部教授、1993年より京都大学大学院医学研究科、分子遺伝学教授を歴任。2013年よりNPO法人オール・アバウト・サイエンス・ジャパン代表理事に就任するとともに、2019年より一般財団法人サンスター財団会長に就任。
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