週一よりも毎日の方がラク？習慣化のコツ

健康のためにいい習慣を身につけたいと誰しも思うもの。ところが、トレーニングや健康にいい食事など、「これは続きそう！」とはじめてみても、なかなか継続が難しいですよね。そこで、『習慣が10割』の著者で習慣化のプロである吉井雅之さんに、コツや秘訣を教わりました。

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明確な目的や目標があると続けやすい

そりゃね、嫌いなことは続きませんよ。あとは目的がないと難しい。

そうです。何のために筋トレするか、何のためにジョギングするか、それがわからないと続けられないですね。

「なんのためか」を定めないとダメ。例えばね、「痩せて健康になりたい」じゃボンヤリなんです。「痩せて家族と海へ行ってビキニを着たい！」という目的がないと。

もっというと、「夏までに痩せたい」じゃなくて「7月31日までに５kg痩せる」と明確に定めているほうが続きやすいです。あいまいでボンヤリではなく、はっきりとした目標を持つことが大切なんです。

それから、「誰かのために」という目的があると強いです。例えば、熱があっていくら体がしんどくても、小さな子どもがいるお母さんなら、子どもが「お腹がすいた」といえば頑張ってご飯を作りますよね。自分のためだったら作らなくても、誰かのためなら「よし！」となるんです。

生活習慣は「目的」とは別のアプローチを

「病気より健康の方がいいのはわかっているけど、目的がはっきりしないので本気になれない」みたいな場合ですよね。例えば、歯みがきは毎日しますよね。習慣になると、気持ち悪くて歯みがきしない方が難しいくらい。

無理やりでも反復することができれば、習慣づいて無意識でもできるようになります。３ヵ月続いたら、半年続けるのは難しくありません。半年続けられたものは、一生続けられますよ。

あとはね、３日坊主でもいいんです。４日目に途切れたら、５日目にまたやればいいんだから。連続でやれる日数を少しずつのばせばいい。

なんで責めるの？またやればいいんだから大丈夫なんです。

途切れたことを楽しめばいいんですよ。「一日もつまずかずに継続しなくちゃいけない」なんて決まりはどこにもないですからね。何回もやり直せばいい。

週に一度など、毎日ではない習慣は難しい

いや、週一のものって、毎日やるより難しいんですよ。

毎日やることって、単純に繰り返すだけでできるようになるんです。でも週一ってやる日とやらない日があるでしょう？

その場合、基本的には計画性が大事になりますね。ちゃんとやる日を決めて時間を取っておくということです。

加えて、予備日もあるといい。できなかった時に「今週はお休み」じゃなくて、予備日にやる。「木曜日の19時からジムに行こうと思っていたけど、残業で行けなかった」としたら「土曜日の朝に行こう」と考えればいい。

たとえジムに行けなくても、その分歩こうとか、筋トレをするとか、代わりのものをするのもいい。とにかくできなかった時のために代わりの日や行動を用意しておきたいですね。

先の目標を明確にして、発する言葉を大切に

そうだなあ、楽しく食事をすることですね。

何を食べてもおいしい、と感じることです。食べ物は出てくるだけでありがたいと思っています。その時に、「おいしい」といいながら食べることも大事ですよ。「これ食べたら太るんだよなあ」なんていったら楽しい食事が台無しです。

発した言葉は自分自身に強く働きかけて、その通りに持っていこうとしてしまうんです。だから言葉には特に気を付けています。

子どもたちが「お父さんのようになりたい」「お母さんのようになりたい」といえるような日本にすることです。そのために、大人の考え方を変えることが大切。さらに、中学や高校にボランティアで講演にも行っています。

だから、そのためにも楽しく食事をして、身体はもちろんのこと、頭をクリアに、「のど」を強く保っていかなくてはなりません。あとは、認知症の予防としてもいいのですが、いい睡眠をとって、朝日を浴びて、たくさん歩き、人とコミュニケーションを取ること。そういった毎日の小さな習慣が、今後もずっと健康につながっていくと考えています。