コラム
2020/08/03

キレイをみがく栄養素がたっぷり!夏野菜を使ったビューティレシピ

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暑い日が続き、食欲もなくバテがちな今の季節。日焼けによる肌ダメージなども気になります。そこで食文化研究家・スギアカツキさんに、夏の体調不良を防ぐコツや、いつも元気で美しくいるための夏野菜を使ったレシピを教えてもらいました。

取材先プロフィール

 
スギアカツキ
東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学・栄養学・発酵学・微生物学などを幅広く学ぶ。在院中に方針転換、研究の世界から飛び出し、独自で長寿食・健康食の研究をはじめる。現在は「食文化研究家」として、TV・ラジオ・雑誌・ウェブなどの多方面で活躍中。いつものパスタでおいしくダイエットができる『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が好評発売中。世界中どこでも楽しくおいしく和食が作れるレシピ本『Healthy Japanese Home Cooking(英語版)』 は海外でも人気。

免疫力を上げてバテない食事の6つのポイント

暑さによって食欲がなくなってしまったり、体調を崩してバテてしまうのはよくあること。防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。

「夏バテの原因は、疲労回復がうまくできず、食欲や免疫が低下することです。暑さに負けないカラダ作りのために、食事面で押さえておきたいポイントが6つあります」

夏も免疫力をあげる食事のポイント

①主食・主菜・副菜をバランスよく
②朝食抜き、夕食の食べすぎは禁物
③冷たいものを食べすぎない
④疲労回復を助けるビタミンB1などのビタミンB群をたっぷり摂る
⑤食欲増進のため酸味や香辛料・香味野菜を活用
⑥ビタミンCや食物繊維、発酵食品を積極的に摂る

「ビタミンB1といえば、豚肉や枝豆。どちらも今の季節、積極的に摂るのがおすすめです。また、みょうがや大葉などの香味野菜は食欲増進効果が期待できます。ビタミンCが豊富な夏野菜ナンバーワンはパプリカ。免疫力アップのためには、とうもろこしなどで食物繊維を豊富に摂取して整腸作用を高めることも有効です」

日焼けダメージを残さないためにビタミンCを摂ろう

さらに、お肌にとって一番悩ましいのはどんどん強くなる紫外線。防いでいても浴びてしまうことがありますよね。シミやくすみなどのダメージを肌に残さないためには、どのようなものを食べるべきでしょうか。

ずばり、ビタミンCです。ビタミンCは、皮膚や粘膜のコラーゲンを作るのに不可欠なうえ、抗酸化作用もあるので日焼けによるダメージ修復に欠かせません。夏野菜の中でビタミンCが豊富なのは、パプリカ、ピーマン、モロヘイヤ、ゴーヤなどです。たんぱく質と一緒に食べることで、ダメージを防ぎ、健康な肌作りに役立ってくれます」

美味しく食べられてきれいになれる夏野菜ビューティレシピ

暑い日でもさっぱりと美味しく、たっぷりの栄養が摂れるレシピを3つ、スギさんに教えてもらいました。

【レシピ】夏野菜たっぷり焼きびたし

たっぷり作り置きができる夏の常備菜。まとめて作って冷蔵庫に入れおくのがおすすめです。たんぱく質とビタミンCを一緒に摂取できることはもちろん、緑黄色野菜のβカロテンの吸収を高めるよう、オイルをしっかり使うのもポイントです。
鶏肉バージョンとタコバージョンの2種から、好きな方を作ってみてください。鶏肉やタコの代わりに厚揚げを使っても良いでしょう。

▼使用している夏野菜
パプリカ、ズッキーニ、ナス、ししとう

▼材料(大タッパー1個分 4~5人分)
パプリカ(赤・黄) 各1個
ナス 2本
ズッキーニ 1本
ししとう 1パック
鶏もも肉 1枚
めんつゆ(3倍濃縮) 200ml
水 200ml
生姜(すりおろし) 大さじ1
オリーブオイル 適宜
かつお節 少々

▼作り方
①パプリカとナスはタテ切り、ズッキーニは横切りにしておく。鶏もも肉は食べやすい大きさに切っておく。
②めんつゆと水、生姜をあわせてつけダレを作る。
③フライパンにオリーブオイルをひき、野菜を焼いていく。ナスやズッキーニは油をたっぷり使って焼き上げるとジューシーでおいしく仕上がる。焼き上がった野菜は熱いうちにつけダレにつけていく。最後に鶏肉を焼き、同じ様につけダレにつける。まとめて大きなタッパーにつけダレごと入れて、冷めたら冷蔵庫へ。すぐに食べてもおいしい。

以下は、鶏肉の代わりにタコを使ったバージョン。

ズッキーニやししとうの代わりに、かぼちゃやオクラを使いました。
タコは焼いても焼かなくてもOKです。

▼使用している夏野菜
パプリカ、かぼちゃ、ナス、オクラ

【レシピ】とうもろこしと枝豆のプルプル寄せ

免疫力をアップするために、整腸作用が期待できる食物繊維を豊富に含む2つの夏野菜を使いました。のどごしが良いコンソメゼリーはたんぱく質由来のヘルシー食品、ゼラチン入りです。まとめて作っておけば、サラダやお惣菜にプルプル乗せて楽しむことができます。エビ以外にカニカマやかまぼこで作ってもおいしいですよ。

▼使用している夏野菜
トウモロコシ、枝豆

▼材料(2人分)
トウモロコシ 1本
枝豆 1/2袋
ゆでエビ 10尾程度
コンソメパウダー(※) 2袋
ゼラチン 10g
白ワイン 大さじ1
水 500ml

※コンソメパウダーはメーカーによって濃度が違います。コンソメスープを作る規定の湯量よりも少なめにし、濃いめに作るのがベスト。ここで使用したのは、300mlの湯で1袋と規定されていたので、2袋を使い、湯量を500mlにしました(規定だと600ml)

▼作り方
①コンソメパウダーと水、白ワインを鍋に入れ、沸騰したら火を止めてゼラチンパウダーをしっかり溶かし、粗熱が取れたら冷蔵庫へ。前日などに作っておくと便利。急ぎの場合は、氷水をはったボウルの上でコンソメスープを冷やし、冷凍庫へ。1時間くらいで作ることができる。
②トウモロコシは茹でるか蒸す(いずれも5分程度)。実をタテに削いでおく。枝豆は茹でて豆を房から出しておく。
③器にトウモロコシ、枝豆、ゆでエビを乗せて、コンソメゼリーをスプーンで崩しながらプルプルと乗せる。

【レシピ】香味野菜を堪能! エスニック風刺身サラダ

火を使わずに作れて、食欲増進につながる香味野菜が入った、パーティーにもふさわしい豪華メニュー。刺し身を野菜やナッツと一緒に食べることで栄養バランスも整います。ナンプラーで作る自家製ドレッシングも美味です。

▼使用している夏野菜
大葉、みょうが、キュウリ、トマト

▼材料(4~5人分)
お好みの刺し身(2種) 各1柵
大葉 5枚
みょうが 2本
キュウリ 1本
ミニトマト 5個
スプラウト 1パック
コーンフレーク 少々
ミックスナッツ 少々

ドレッシングの材料
 ナンプラー 大さじ2
 酢 大さじ2
 ごま油 大さじ2
 ハチミツ 大さじ2

▼作り方
①みょうが、大葉、キュウリは千切りにする。大葉は切った後、水にさらしてザルにあげておく。トマトは半分に切り、スプラウトは根元上を切っておく。刺し身は食べやすい厚さに切る。
②ドレッシング用の調味料をすべて混ぜあわせておく。
③大きめの皿に野菜とナッツ、コーンフレーク、刺し身を広げて盛り付ける。ドレッシングを添える。

彩り豊かなプレートで元気に夏を乗り越えましょう

材料を変えてアレンジしやすいレシピを提案してくれたスギさん。

「簡単にできて、彩り鮮やかなプレートは気分も上げてくれるはず。栄養素ももちろん大切ですが、『おいしい!元気になりそう』という体験こそが明日の元気につながるので、好きな野菜を組みあわせるなど自分好みにアレンジをして、健やかな夏ゴハンを楽しんでください」

取材・記事 古屋美枝
撮影 スギアカツキ

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