コラム
2019/01/22

【歯科医監修】ムシ歯治療のインレー(詰め物)にはどんな種類がある?

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ムシ歯治療が必要になったら…

お口のケアは、何より予防が大切!とわかってはいても、残念ながらムシ歯ができてしまうことも…。もしムシ歯ができてしまったら、早急に歯医者さんで治療を受けることが大切です。

ムシ歯治療では、ムシ歯になった部分を削り、削ったところにインレー(詰め物)を入れて歯の形態を修復します。では、インレーにはどんな種類があり、それぞれの価格、メリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

教えてくださった先生

 
監修/宮本えり子(みやもと えりこ)
一般財団法人サンスター財団附属千里歯科診療所 所属。小児歯科出身。専門は小児歯科。子どもとその家族が生涯にわたって健康なお口を維持できるように、子育て経験を活かし、優しく丁寧な治療にあたる。

それぞれのメリット・デメリットを比較

Q.保険適用のインレーにはどんな種類がありますか?
A.パラジウム合金と、CR(歯科用プラスチック)があります。

Q.それぞれのメリット、デメリットを教えてください。
A.パラジウム合金は強度があるのがメリット。薄くても割れないため、歯をあまり削らずに治療することができます。ただし、金・銀・パラジウムを使っているため金属アレルギーを起こすことがあります。アレルギーのある方は、必ず事前に歯科医に申告してください。また、銀色で目立つこともデメリットと言えます。
CRは、白くて目立たないものを低価格で入れられる点がメリットです。デメリットとしては、強度が低く割れや欠けが起こりやすいこと、経年変化で黄色っぽくなることなどが挙げられます。また、ある程度の厚さが必要になるため、歯を削る部分が多くなります。

Q.保険適用外のインレーにはどんな種類がありますか?
A.セラミック、ゴールド、ハイブリッド(※1)があります。ハイブリッドはプラスチックですが、強度が高いのが特徴です。

Q.それぞれのメリット・デメリットを教えてください。
A.セラミックは審美性に優れていて、経年による変色もありません。金属アレルギーの心配がないのもメリットです。強度はCRより高く、金属に比べると低いです。
ゴールドは、強度があり割れにくいのがメリット。歯との適合性にすぐれ、接合部がムシ歯になりにくいのもポイントです。ですが、金色で目立ってしまうため審美性に欠けるのが難点。
ハイブリッドは、価格はセラミックより安く、審美性はCRより高いことが利点です。ただし、経年によって色の変化が起こるため、ハイブリッドを入れるなら少し価格が高くてもセラミックの方がおすすめですね。

治療前に歯科医と必ず相談を

Q.インレーを使った治療を受ける際の注意点などはありますか?
A.基本的には、治療前のカウンセリングの際、ムシ歯の状態や、修復物を白くしたいかどうか、保険治療か自費治療か、アレルギーの有無なども含めて医師と話し合っておくべきだと思います。

Q.希望がある場合は、治療前にきちんと伝えることが大切なんですね。
A.患者さんが何も言わない場合、歯科医は「保険適用内の治療」を進めてしまうことがあります。特に奥歯は保険適用のパラジウム合金を入れることが多いため、希望するインレーがある場合には事前に伝えましょう。口腔内の状態によっては選択肢が限られる場合もあるので、しっかり相談してください。

さまざまな種類のインレー。価格だけでなく、メリット・デメリットにもこんなに違いがあるなんて驚きですよね!歯医者さんと相談して、適切なものを選んで治療したいですね。

※1 サンスター千里歯科診療所ではハイブリッドを取り扱っていません。

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