ひと口に口内炎といってもさまざまな種類があり、多くの場合その原因はよく分かっていません。主な口内炎で判別しやすいものを挙げておきます。
アフタ性口内炎
直径5mm前後の白い円形の潰瘍で、周りが赤くなります。触れると痛みがあり、食べ物がしみたりします。1~2週間で自然に治りますが、再発することも。原因は不明ですが、風邪や疲労による抵抗力の低下、ビタミン・鉄欠乏、免疫不全、ストレス、アレルギー、ホルモンバランスの変調、菌の感染、喫煙などが疑われています。栄養を十分にとって休養するほか、丁寧な歯みがきでお口の中を清潔に保つようにしてください。痛くてハブラシが使えないときは、殺菌剤入りの洗口剤などでお口をすすぐのもいいでしょう。
ヘルペス性口内炎
直径2~3mmの小さな紅い水疱が数個、あるいは多数できるものです。灼熱感のある痛みがあり、食事がしみたりします。発熱を伴うことが多く、治るまでに1週間から1ケ月かかります。単純ヘルペスウイルス感染によって起こります。ほとんどの人がこのウイルスを保有していて、普段は何でもないのに、風邪や疲労で抵抗力が低下したときに唇やその周辺に発症します。栄養を充分にとって休養し、お口の中を清潔に保ちましょう。ほかにも歯科、耳鼻科、内科などで抗ウイルス剤配合の軟膏を処方してもらうと治りが早く、二次感染を防げます。
じょくそう性潰瘍
合わない入れ歯や歯の尖った部分により、慢性的に擦れた部分にできる潰瘍です。箸やハブラシなどで誤って口の粘膜を突いてしまった時にもできます。原因さえ取り除けば1~2週間で自然に治ります。合わない入れ歯は、歯科医院で調整してもらいましょう。
その他
以上のほかにもさまざまな原因の口内炎があります。痛みがひどい場合や広い範囲にある場合、またなかなか治らない場合は歯科、耳鼻科、内科などで診てもらってください。薬局にも口内炎用の軟膏やシールタイプの薬が売られていますので、試してみるといいでしょう。