「糖尿病の管理が十分にできていない」と日々感じている方は、みなさんの中にも、多くいらっしゃることと思います。
イギリスの糖尿病学会の調査では、イギリスの2型糖尿病患者のなんと半数近くの方が、「自分は糖尿病の管理が十分にできていない」という思いを持っていることが分かりました。
この調査は、イギリスの糖尿病学会が2,722人のイギリスの糖尿病患者を対象に調べたものですが、2型糖尿病患者の実に42%の方が、自分の日ごろの糖尿病管理に自信を持っていないことが分かったそうです。
また、イギリスの別の調査では、糖尿病の教育プログラムへの参加が勧められる患者の内、プログラムに参加した人はわずか16%であったこともわかっています。
2型糖尿病患者の約半数が糖尿病の自己管理に対して自信をもっていないことや、教育プログラムへの参加割合が少ないという現状に対して、糖尿病学会のバーバラ ヤング理事長は「糖尿病のマネージメントについて、専門医や療養指導士を中心としたチームが、適切な教育プログラムを提供する必要があります」と強調しています。
これはイギリスでの調査結果ですが、日本においても同様に、「糖尿病の管理が十分にできていない」と多くの方がお考えになっているのではないでしょうか。
糖尿病とうまくつきあっていくに一番大事なことは、「自分に合ったつきあい方」を見つけて、自分のペースで、がんばりすぎずに過ごすことです!
「情報」や「つながり」を持ち、できることから始めることで、「管理が十分にできていない」というストレスを抱えることなく、糖尿病との生活をうまくコントロールしていただければと思います。
こちらは、糖尿病患者ご本人の管理に関するイメージでしたが、糖尿病に関する適切な知識を、社会に広めることも、また重要のようです。
イギリス糖尿病学会の調査によると、糖尿病が心筋梗塞などの心疾患の原因になりうる事や、脳卒中の原因であることなどは、まだまだ社会の認知度が低く、ご存じでない方は60%以上に上ったそうです。
「知らなかった」で合併症が進行し取り返しがつかなくなるのは避けたいですよね。
ただ糖尿病は恐い病気ではあるものの、一方で適正な管理を続ければ健康な人と同じように人生を送ることができます。
適切な理解をもって、ぜひ毎日を楽しみながら過ごしてほしいなと思います。
※引用元:糖尿病ネットワーク
2型糖尿病患者の半数近くが治療に自信をもっていない 調査結果 - 2015年07月17日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2015/023707.php
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