だんだんと気候が良くなって、おさんぽ日和の日が増えてきましたね。今回は、この時期にぴったりな、こんなニュースをお届けします。
人の体には、無意識に体内の環境を調整している「自律神経」があり、この「自律神経」には、「交感神経」と「副交感神経」のふたつがあります。
「交感神経」は運動しているときなど、体を動かすときに働き、「副交感神経」はご飯を食べているときや寝ているときなど、主にリラックスしているときに働きます。例えて言うなら、アクセルとブレーキとして、交感神経と副交感神経はバランスを取り合っています。
みなさんは、運動をした後に、心身が疲弊してしまったというような経験はありませんか? これはアクセルである交感神経の活動が強くなりすぎるからなのです。
東北大学の研究チームは、気分を落ち着けるような音楽を聴きながら運動をすると、「交感神経」と「副交感神経」のバランスを整えやすくなることを明らかにしました。
研究チームは、音楽を聴くと「副交感神経」の活動が高まり、リラックス効果を得られることに着目し、健康な人26名を対象に、何もしないで座っている時・音楽を聞きながら座っている時・音楽を聴かずに運動をした時・音楽を聴きながら運動をした時の「交感神経」と「副交感神経」の働きを調べました。
その結果、音楽を聴かずに運動をした場合は「副交感神経」の活動が低下しましたが、音楽を聴きながら運動をした場合は、運動終了後の「副交感神経」の活動は運動開始前の値と同程度に回復したそうです。
おさんぽなどの運動をすると、「交感神経」が興奮状態となり、動悸や息切れ、胸の痛みや不整脈の症状が出ることがありますが、音楽を聴きながらリラックスして運動を行うことで、「交感神経」と「副交感神経」のバランスを取ることができ、心臓の動きが安定する可能性があるということです。
おさんぽを行う際には、自律神経の活動バランスを整えるために「体の力を抜いて深呼吸をする」「ストレッチをして体のこわばりをほぐす」といった方法が効果的ですが、これに「気分を落ち着ける音楽を聴く」ことを加えるとさらに効果が高まりそうですね。また、音楽を聴きながらおさんぽをすると、不整脈や心臓突然死などの予防にも役立つ可能性も示唆されていますので、こちらも注目ですね。
うれしい効果がたくさんあるおさんぽですが、好きな音楽を聴きながら歩くとリラックス効果が増すなんて、歩くのが楽しみになりますね☆
しかし、大音量で音楽を聴きながらのおさんぽは、周りの音が聞こえなくなってしまって危ないので、音量や場所には注意してください!
また、心臓病などの危険性のある人が急に運動を始めると、不整脈や心臓突然死などの深刻な症状が起こる場合もあるので注意が必要です。安全に運動をはじめるために、主治医に運動前にチェックしてもらうことも大切ですね。
※引用元:糖尿病ネットワーク
音楽を聴きながらウォーキング 自律神経を整え心臓がリラックス - 2016年03月04日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2016/025217.php
[日本医療・健康情報研究所] Copyright @ 2016 Soshinsha.