今回は「歯の喪失リスク」と「歯を長く残すためのケア」について、こんな記事をご紹介いたします。
みなさまは、歯が喪失すると、どのようなことが引き起こされると思いますか?
歯を失うと、噛む力が弱まり小食や偏食につながります。その結果、栄養不良になるといわれています。さらに、筋力が低下し虚弱になりやすくなるため、高齢期における生活の質(QOL)が低下してしまうのです。とっても怖いですよね。
先述の報告がされたのは、「富山県認知症高齢者実態調査」です。65歳以上の高齢者のうち同意を得られた1,303人を対象に実施し、次のようなことが明らかになりました。
<歯の喪失リスク>
「糖尿病」・「骨粗鬆症患者」: 約2倍 歯の喪失リスクが上昇
「喫煙者」: 約4倍 歯の喪失リスクが上昇
では、なぜ歯の喪失リスクが上昇してしまうのでしょうか。
まず、「糖尿病」や「喫煙習慣」は、口腔内の免疫力を低下させてしまうため、虫歯や歯周病の原因となることが知られています。その結果、歯が喪失してしまうのです。また、「骨粗鬆症」も、骨強度が低下する原因となるため、歯の喪失が起こりやすくなります。
さらに今回の研究では、残存歯のない275人と、残存歯がある898人の計1,173人を対象に、残存歯の有無と、「教育歴」や「生活習慣病」に関連性があるのかを調査しました。
まず教育歴についてですが、教育歴が10年以上の人を基準とした場合、教育歴が6年以下の人の歯の喪失リスクは約3倍となり、教育歴が短いほど、残存歯がない人の割合が高い傾向にあることが分かりました。
研究グループは、「歯の喪失を予防して高齢期を健やかに過ごすためには、小児期から高齢期までの一生涯にわたる分野横断的で総合的な対策が重要」としています。
では「健康な歯」を長く残すためには何が必要なのでしょうか。
※引用元:糖尿病ネットワーク
歯の喪失 糖尿病や骨粗鬆症があるとリスクが増加 口腔ケアが大切 - 2019年07月03日
https://dm-net.co.jp/calendar/2019/029281.php
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