コラム
2019/12/16

【聞かせて!「糖尿病と生活」アンケート結果】第3回 糖尿病とのつきあい方

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みなさんはふだん、糖尿病治療に関してどんなケアを行っていますか?自分なりの病気とのつきあい方ができていても、ほかの患者さんがどうしているか、気になることもありますよね。今回は、ご自身やご家族が糖尿病、あるいは糖尿病予備群である方に、糖尿病とのつきあい方についてお聞きしました。

通院頻度や食事管理方法、情報交換・相談の機会、糖尿病の合併症でもある歯周病ケアについてお答えいただきましたので、ぜひご自身の生活の参考にしてみてくださいね。

9割以上が定期的に通院中

今回の回答者のうち、糖尿病治療のために定期的に通院している、と答えた方は全体の92%でした。多くの方が、継続的に病院を受診しながら、治療を行っているようです。

通院の頻度は「1ヶ月に1回」が61%、「2~3カ月に1回」が33%と、あまり間を長くあけずに通院している人が9割以上を占めました。病状に変化や異常が起こったとき、医師がすぐに気づける間隔で通院していると安心ですし、治療に対するアドバイスも受けやすくなります。

また、「通院していない」という人はわずかでしたが、「体調がよいから」「血糖コントロールができていると思うから」など、不調を感じていないことが主な理由でした。

毎日の食事管理はどうしている?

食事管理の方法としては、「栄養バランスを考えて食べる」(15%)、「規則正しい時間に食べる」(13%)、「間食を控える」(12%)と、食事の習慣に関することに多くの回答が集まりました。

このほか、「管理栄養士から栄養指導を受ける」(4%)、「食品の『栄養表示』を見る」(4%)「食品の『糖質量』を調べる」(4%)など、より細かく管理をしている人も見られます。

そのほか食事に関して心がけていることとして「出来る限り野菜を先に口にする」(71歳/女性)「血糖値を上げる食品は食べない(糖質制限)」(53歳/男性/糖尿病歴:6年8ヶ月)などの声がありました。
 

一方、食事メニューについての質問では「家族と同じメニューを食べている」方が多く、67%を占めました。食事管理のために家族と別メニューを用意する方は比較的少ないようです。
 
食事管理のためのレシピは「インターネット」で情報収集している、という方が32%ともっとも多く、「本」の20%、「テレビ」の18%がこれに続きました。おいしく、血糖コントロールにも役立つ献立を毎日考えるのは大変です。手軽に情報を得られるインターネットを献立づくりに活用していくのは良い方法ですね。

患者さん同士の情報交換の機会は不足気味

糖尿病の患者さん同士、または患者さんのご家族同士で情報交換をする機会は、「ほとんどない」が55%、「まったくない」が25%との結果となり、情報交換する機会がないと感じている方が8割を占めています。

一方、情報交換の機会が「ある」と答えた方からは、「病院内の糖尿病教室での会話」(63歳/男性/糖尿病歴:9年8ヶ月)や、「職場の同僚で同じ疾患を持っている仲間と喫茶店で」(74歳/男性/糖尿病歴:22年1ヶ月)情報交換をしている、との意見がありました。そもそも糖尿病の患者さん同士が知り合う機会が少ないことが、情報交換の機会がない一因として考えられます。
 

それでは、困ったときに相談できる相手がいる、と感じている患者さんはどれぐらいいるのでしょうか。この質問には、「いる」が58%、「いない」が42%と、「いる」という方が過半数を占めています。

ただ、相談する相手がいないと感じている人も4割以上にのぼりますので、患者さんが困ったとき、孤立しない工夫はまだまだ必要なようです。相談相手としては、「医師や病院スタッフ」がもっとも多く58%、「家族」が24%とこれに続きました。

歯周病と糖尿病の深い関係。多くの患者さんが歯周病を経験

歯周病は、糖尿病と深い関係があるといわれています。歯周病が糖尿病の合併症であることを「知っている」方は81%、「知らない」方は19%と、多くの方がこの関係を知っていました。ただ、糖尿病で受診している医師から、歯科の受診を勧められたことは「ない」という方は全体の92%におよんでいます。医師から勧められなくとも、定期的な歯科受診は意識していけると良いですね。
 

糖尿病の治療の一環として、歯科に通院しているかどうかとの質問では、「している」が47%、「していない」が53%と、おおよそ半々の結果となりました。一方、歯科医から歯周病と診断されたことは「ある」方が65%、「ない」方が35%との結果が出ています。糖尿病患者さんにとって、やはり歯周病はかかりやすい疾患であるといえます。

歯科での治療内容や通院頻度は?

歯科でのケアについて、より詳しく聞いてみました。 糖尿病の患者さんが、糖尿病治療の一環として受けたことのある歯科治療として、もっとも多かったものは「定期検診」の28%でした。「歯石除去(クリーニング、スケーリング)」が25%とこれに次いで多く、続いて「歯磨き(ブラッシング)指導」と「虫歯治療」がいずれも20%でした。

また、歯科に通う頻度としても、もっとも多かったのは「半年に1回」の41%、次いで「2~3ヶ月に1回」の35%で、定期的に通っている方が多いようです。

基本的な歯磨き習慣が歯周病予防の中心に

歯科でのケア以外に、糖尿病患者さんが自宅で行っている歯周病ケアにはどんなものがあるのでしょうか。この点、「歯磨き(ブラッシング)を丁寧に行う」(28%)、「歯間ブラシやデンタルフロスを使う」(20%)、そして「食事のあと、毎回歯磨きをする」(13%)と、基本的な歯磨きをしっかり行うことが多くあげられていました。

「歯磨き粉を歯周病向けのものを選ぶ」(6%)、「歯肉マッサージを行う」(4%)と、歯周病そのもののケアを行っている方も見られます。口腔内の状態によっては、基本の歯磨きに加え、より細かいケアをすることも大切ですね。

今回のアンケートでは、多くの患者さんが糖尿病治療のために定期的に通院し、食事管理や歯周病予防のためのケアを行っていることがわかりました。

一方、情報交換・相談の機会については、家族と相談しあったり、患者さん同士が知り合ったりする機会はあまりないことが実態としてうかがえます。

ほかの患者さんがどんなふうに糖尿病とつきあっているかの参考に、アンケート結果も役立ててみてくださいね。

歯周病ケアについては、下記のページでも詳しくご紹介しています。
▶実は関係が深い!糖尿病とお口のこと


<調査概要>
調査方法:インターネット調査
調査対象:「サンスター 糖尿病とうまくつきあう」会員
調査期間:2019年11月5日~2019年11月12日
サンプル数:36

※このコラムは、「糖尿病とうまくつきあう」サイトに掲載されたものです。
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