歯周病は、炎症が歯肉にとどまる歯肉炎、炎症が歯肉から歯周組織深くまで広がる歯周炎に大きく分けられます。歯みがきをやめてプラーク(歯垢)が増加すると2~3日で歯肉の炎症が起こり、長期間放置するとほとんどが歯周炎に進行するといいます。妊娠中はホルモンの増加により歯肉に炎症が起きやすいため、ブラッシングをしっかり行うことがとても大切になります。
プラークは細菌のかたまり。バイオフィルムとも呼ばれています。歯周病はこのバイオフィルム内の細菌により起こります。本来、人間の体は抵抗力があるため歯肉が炎症を起こしても細菌をやっつけることができますが、細菌が増殖し抵抗力を上回ると炎症はどんどん進み歯周病が悪化していきます。
プラーク(歯垢)ってどうやってできるの?
口の中の細菌は、歯の表面や隙間に残った食べ物を栄養としてどんどん数を増やします。そして砂糖からネバネバした物質をつくり、歯の表面にべったりとはりつきます。これがプラークです。
プラーク(歯垢)を長期間放置すると
歯周病の原因であるプラークには、むし歯の原因菌であるミュータンス菌やその他の細菌がすみついています。その数はわずか1g中に約1000億。プラークは水に溶けないため、毎日ハブラシを使いしっかり落とすことが重要になります。
ブラッシングで歯周病を予防する
プラークを落とすことでむし歯や歯周病を防ぐことができます。1にも2にも丁寧なブラッシングを心がけてください。歯の表面だけでなく、歯と歯肉の境目、歯と歯の間をつるつるになるまでみがくこと。ハブラシを軽く当て、小刻みに左右に動かしてみがきましょう。ハブラシとフロスの併用がお勧めです。
疲れがたまっているときほど念入りに
疲れがたまっているときほど念入りに。人間の体は免疫力が落ちると細菌に対する抵抗力が弱くなります。歯や歯肉がいつもと違うなと感じたら、それは体が弱っているサインかもしれません。栄養をとって休息し、いつもより念入りにブラッシングしましょう。
妊娠中のタバコは早産や低体重児出産の可能性が高くなるだけではなく、歯周病にもかかりやすくなるといわれています。特に妊娠中は歯肉に炎症が起きやすく歯周病が進行しやすい時期。タバコはお腹の赤ちゃん、プレママに大きなリスクとなるため妊娠がわかったらすぐにやめましょう。
タバコが歯周病を悪化させる原因
参考Web:
厚生労働省「平成23年歯科疾患実態調査」
歯周治療の指針2015