コラム
2019/07/05

お口のあれこれQ&A【むし歯編】

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Q.詰め物やかぶせ物の治療をした歯はむし歯になりやすいと聞きましたが本当ですか?

Answer

詰め物やかぶせ物の治療をした歯は、過去にむし歯になった経験のある歯です。ハブラシが届きにくく、ブラッシングがしにくい場所や、歯並びなどの影響で汚れがたまりやすい場所であるということが考えられます。治療を受けた後も同じ環境であることに変わりはありませんから、「むし歯になりやすい」と考えておくべきでしょう。 詰め物やかぶせ物の治療をした歯が、再びむし歯になってしまうことを「二次う蝕(にじうしょく)」といいます。二次う蝕は、詰め物の境目や、かぶせ物の下(裾の部分)から発症することが多いため、これらの部位を丁寧にみがくことで発症を予防します。ハブラシだけではなく、デンタルフロスや歯間ブラシの使用が効果的です。

Q.歯科健診で「むし歯になりやすい歯」といわれました。どうしたらよいでしょうか?

Answer

むし歯は、(1)歯質(2)細菌(3)食べ物の3つの条件が揃うことで発症します。歯質が弱い人は、歯質が強い人よりも、より慎重に(2)細菌、(3)食べ物をコントロールする必要があります。
むし歯菌を減らすには、当然のことですが、毎日のブラッシングを丁寧にすることです。自分にあったハブラシに加え、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助的な歯間清掃具を積極的に使用しましょう。むし歯菌が好む砂糖などの糖質の摂取を止める必要はありませんが、摂取回数を減らし、長時間糖質が歯に触れないように心がけてください。間食のだらだら食いや、糖質の多い飴をいつも口に入れているなどの習慣は歯にとってよくありません。
一方歯質を強化するにはフッ素が効果的です。毎日の歯みがきにフッ素入りの歯磨剤を使用することはもちろんのこと、歯科医院でフッ素を塗布してもらったり、フッ素の洗口液を使用することも効果があります。

Q.むし歯で苦労をしてきたので、子供にも遺伝しているのではないかと心配です。どのように予防したらよいでしょうか?

Answer

むし歯は、(先述のように)(1)歯質(2)細菌(3)食べ物の3つの条件が揃うことで発症します。歯質が遺伝することは十分考えられますが、先天的な要因よりもむしろ後天的な環境要因の方が、むし歯の発症には強く関係します。お子さまのむし歯は、むし歯菌と糖質をコントロールすれば十分に予防することが可能です。
小さい頃からブラッシングの習慣を身につけ、お母さんやお父さんが、仕上げみがきを怠らないこと。また、むし歯菌は、最も近くにいるお母さんやお父さんから感染するといわれているため、保護者ご自身のお口を健康に保つことも重要です。おやつの内容や与えるタイミングなどを考えながら、むし歯になりにくい糖質の摂取を心がけてください。
奥歯が生えてきたころからは、フッ素を積極的に使用してむし歯菌に負けない強い歯質作りにも取り組みましょう。

Q.歯科健診で初期のむし歯があるので歯科医院を受診するようにいわれましたが、特に痛みはありません。それでも行ったほうがよいですか?

Answer

歯科健診で発見される初期のむし歯は、穴があいてしまう前の段階で、歯が溶けかけて白っぽくなった「脱灰(だっかい)」という状態であると思われます。ここからさらに進行して穴があいてしまうと、冷たい物や甘い物がしみる症状が出現します。この「脱灰」の状態で適切な処置をすれば、穴があくのを食い止めたり、元に近い状態に戻すことができる場合もあります(「再石灰化」といいます)。 進行して痛みが出てしまってから治療を受けるのではなく、できるだけ早い段階で歯科医院を受診しましょう。

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