今回は「サルコペニア肥満」について、こんな記事をご紹介いたします。
最近、運動していますか?今年こそ、今月こそ・・・明日こそは!と後回しになっていないでしょうか?新年の抱負で「運動」を掲げたのに実行できていない、なんて方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、筋肉が急激に減ってしまう「サルコペニア肥満」についてご紹介します。あまり聞きなれない言葉ですが、特に糖尿病の方にとっては深刻な症状です。改善には「運動」が効果的です!詳しく見ていきましょう。
このサイトでもいままでに何度か取り上げていますが、サルコペニアとは、加齢や運動などの影響により筋肉が急激に減ってしまう状態のことです。運動不足で筋肉を使わないと、筋肉は衰えて細くなっていき、寝たきりの原因にもなります。
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そして、筋肉の量が減った状態に、肥満が加わったものを、「サルコペニア肥満」と呼びます。身長・体重は依然と変わらないのに筋肉が著しく減っていることも。。。
「サルコペニア肥満」は65歳以上の高齢者に多いのですが、40歳代の若い人でもサルコペニア予備群の可能性があります。デスクワークや自動車の利用で運動不足になることで、筋肉が著しく減っている場合があるのです。
また若い女性の方で、運動せず食事制限だけでダイエットをしようとしている方はいませんか?脂肪だけでなく筋肉も減ってしまうので注意しましょう!
日本老年医学会が公表した「高齢者肥満症診療ガイドライン2018」でも、「サルコペニア肥満」の重要性が強調されています。
「サルコペニア肥満」の人はサルコペニアだけの人や肥満だけの人に比べ、生活機能の低下・転倒・骨折・死亡の可能性が高くなります。「サルコペニア肥満」の人のリスクは以下です。
・要介護のリスク・・・男性:8.7倍、女性:12.0倍
・転倒のリスク・・・男性:3.3倍、女性:2.1倍(大腿骨近位部の骨折を2.8倍起こしやすい)
糖尿病の人にとって、筋肉の減少は深刻です。なぜなら、筋肉には血糖値の調整を行う働きがあるからです。食事をすると、血液中の糖が多くなり、糖の一部は脂肪にも蓄えられますが、多くは筋肉にグリコーゲンとして貯められます。筋肉量が減ると、糖を調節する力が低下して血糖値が変動しやすくなるのです。逆に筋肉が増えると、エネルギー消費の増加により高血糖を改善することができます。
サルコペニア肥満を防ぐには筋肉が重要であることが分かりましたね。では、筋肉を増やすためのポイントを「食事」と「運動」からお伝えします。
<食事>
食事はタンパク質がポイントです。筋肉を効率よく増やすためには、タンパク質が欠かせません。食事でしっかり摂りましょう。
筋肉が十分にある人が筋肉を維持するためには、高齢者の場合で1日に体重1kgあたりタンパク質1.0~1.2gが目安になります。また、サルコペニアで筋肉を増やす必要がある人は1日に体重1kgあたり1.2~1.5gが必要になります。
※引用元:糖尿病ネットワーク
糖尿病と「サルコペニア肥満」の合併は怖い 筋肉が減ると血糖管理が難しくなる - 2019年01月25日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2019/028860.php
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