日を追うごとに寒さが増してくる11月。もうすぐ本格的な冬がやってくると思うと、どんよりとした気分になっている人もいるもしれませんね。冷え対策には、寒さからからだを守ることはもちろんですが、からだの中から熱を生み出すことも大切!そんな時、頼りになるのが冬に旬を迎える「根菜類」です。
根菜類は、からだを温める効果がある野菜としてよく知られています。それはなぜでしょうか。水分が少なくからだを冷やさないことに加え、ビタミン類やミネラルを多く含むものが多いからです。
「冬は手に入る野菜が少なくて」「つい野菜不足になりがち」と思っている人には、救世主ともいえそうですね。そこでまずは、代表的な根菜類の栄養素やからだへの嬉しい効果を整理してみましょう。
◎人参
人参は、β-カロテンが豊富な野菜の代表選手!β-カロテンは体内に貯蔵され、必要に応じてビタミンAに変換されます。強力な抗酸化作用や、肌や粘膜の状態を健やかに保つ効果、免疫を増強する効果などがあるので、女性にとっては美容の面でも頼りになる存在です。1年を通して手に入れやすいですが、冬の乾燥で肌あれが気になっている人は、この時期に積極的に摂ってみるのもいいですね。
◎れんこん
サクサクとした食感が魅力だけど栄養は?と思われがちなれんこんですが、実はビタミンCが豊富に含まれています!そのため、疲労回復やこの時期気になる風邪の予防などに効果あり。また、抗酸化作用のあるタンニンというポリフェノールの一種も含まれています。
◎ごぼう
食物繊維が豊富でお通じに良い野菜として知られているごぼう。さらには、血糖値改善や整腸効果のある炭水化物の一種であるイヌリンという栄養素も豊富に含まれています。また、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、現代人に不足しがちなミネラルも豊富。健康面で「気になること」がある人に人気で、最近はごぼう茶なども注目を浴びているようです。
◎大根
「食べ過ぎには大根を食べると良い」などといわれるように、消化を助ける、胃腸にやさしい食材として知られる大根。でんぷん分解酵素「アミラーゼ」や、たんぱく質分解酵素「プロアテーゼ」を豊富に含んでいるのがその理由です。最近はスーパーで1年中見かけますが、本来の旬は冬。部位によって味わいが違う大根は、丸ごと味わうことができます。
栄養たっぷりの葉の部分は、葉野菜として炒めものにしたり、ご飯に混ぜたりしても。
根の部分は、上部(もっとも甘い)はサラダや大根おろし、中間部(やわらかい)は煮物やスープ、下部(辛みが強い)は薬味や漬物がオススメの調理法です。
それぞれに魅力的な効果をもつ根菜類をどうやって食べようかと考えた時、この季節に特におすすめしたいのが汁物=スープです。
そもそもからだを温める効果がある根菜類ですが、それをさらに温かいお味噌汁やスープにして食べたら、からだの芯から温まるのはもちろん、心までほっこりぬくもりを感じられそうですよね。また最近は、品数多く料理をつくらなくても、具沢山の汁物が食卓の立派な一品になるという考え方が話題になったり、忙しくてもパパッと作れて栄養が豊富なスープのレシピ本が人気を集めたりしています。
今回は、代表的な根菜を使って作る汁物のレシピをご紹介しますので、みなさんもぜひこの冬の間に試してみてくださいね。
◎寒い日に嬉しいとろりとしたポタージュ。目先を変えて和風のテイストで。
「和風人参ポタージュ」
◎ごぼう&人参に里芋もプラス。食物繊維たっぷりでお腹のお掃除にぴったり。
「仲良しけんちん」
◎れんこんと大根のコラボレーション。あっさりなのにボリューム感のあるスープに。
「れんこん餅のみぞれスープ」
◎大根、人参、里芋と根菜類たっぷり。仕上げの納豆で風味とうまみをプラス。
「納豆のっぺい汁」