洗口液(マウスウォッシュ)、どのように選んでいますか?洗口液は口中浄化などを目的とした商品で、もちろん口内環境にあわせて選ぶことが基本ですが、日々使うものですから、お気に入りの香りや自分にあった刺激の度合いなどを選択肢のひとつに追加してみてもよいのでは。
そこで、ソムリエの田邉さんに、洗口液5アイテムをワインのようにレビューしていただきました。
取材先プロフィール
ワインのテイスティングといえば「見た目」「香り」「味わい」を探り、そこからブドウ品種、産地、造り方を探っていきますが、今回は「香り」「口に含んだ印象」でそれぞれの特徴を探り、ワインを語るように洗口液を語っていただきました。
1日で150アイテムものワインをテイスティングすることのあるという田邉さん。5アイテムは楽勝?「いやいや、初めての経験なので。(笑)緊張してます」
「私も普段から、エチケットとして洗口液を使っているのですが、お気に入りの香りや口に含んだ時の感覚で選ぶという発想はなかったですね。強いていえば清涼感、刺激の強弱ぐらい。でも確かに、自分にあったワインを探すことに通じるものがあります。楽しみます」(田邉さん)
今回のテイスティングアイテム。右から「オーラツーミー ブレス&ステインクリア マウスウォッシュ」の「ナチュラルミント」、「フローラルホワイトティー」、「ピーチリーフミント」、「オーラツー プレミアム ブレスフレグランス マウスウォッシュ」の「アクアティックシトラス」、「フルーティーフローラル」。
オーラツーミー ブレス&ステインクリア マウスウォッシュはにおいのもと、ステインのもともすすいで洗い流し、お口のすみずみまですっきりクリアにしてくれる洗口液です。口臭ケアだけでなく、ステインがつく前にケアしたい方にもおすすめ。
まずはそんなオーラツーミー ブレス&ステインクリア マウスウォッシュ3アイテムの香味からテイスティング。
◇オーラツーミー ブレス&ステインクリア マウスウォッシュ ナチュラルミント
爽やかなハーブがやさしく香る商品です。
「まず香りには清涼なミネラル感。チョーク質の土壌、貝殻のニュアンスも。フルーツが後から香ってきます。ライムピールのような緑の柑橘のすっとした刺激、その後にマスカット風のほのかな甘み。全体的には青竹や新緑という、日本酒の表現で使う言葉も浮かびます。ノンアロマティック系で変な甘みがないのがいいですね。ワインでいえばドライなスパークリングワインに近い。ただ口に含んでみると、香りの雰囲気よりもまろやか。含みやすいです」
ワインのテイスティング同様、真剣に香りを探ります。
◇オーラツーミー ブレス&ステインクリア マウスウォッシュ フローラルホワイトティー
上品なジャスミンが可憐に香る商品です。
「先ほどのものより果実の甘さを感じる香りです。青リンゴやマスカットの果肉の様な甘さですね。ミントもあるけれど控えめ。それからすいかずらや菩提樹といった白い花。フローラルでアロマティックですがナチュラルミントと同様、中心にはミネラル感があるので爽やかです。口に含むと後からミネラル感が出てくるので甘さが気になりません。ワインの品種でいえばフランス・ロワールに近い場所のソーヴィニヨン・ブラン。またはリースリング」
(※ソーヴィニヨン・ブランはフランス・ロワールをはじめ、ニュージーランドやチリを名産地に世界中でポピュラーなブドウ品種。ハーブや柑橘の軽やかな香りと生き生きとした酸が主な特徴。リースリングはドイツの「誇り」的な品種。美しさを感じる酸があり、辛口から甘口まで幅広いバリエーションがあります)
口に含んだ感覚、口内での香りの広がりもチェック。
◇オーラツーミー ブレス&ステインクリア マウスウォッシュ ピーチリーフミント
華やかなピーチがほのかに香る商品です。
「名前の通り、まず白桃の香り。若干熟したピンクになりつつある白桃ですね。それから…探っていくと熟れた洋ナシにアカシアの香りも感じます。フルーツ主体でそれをミントがきれいに支えている感じです。ワインの品種でいえばオフドライ(中辛口)のリースリング。ドイツのカビネットやシュペートレーゼを思わせます」
(※カビネット、シュペートレーゼはドイツワインの等級「肩書付き上級酒」のワイン。カビネットのほうがおおむね甘みが少ない)
「一口に清涼感、ミントのテイストといっても結構違いますね」(田邉さん)
続いて、オーラツー プレミアム ブレスフレグランス マウスウォッシュ2アイテム。保湿成分ヒアルロン酸Na配合、とろみのあるしっとりとした使用感で心地よく息ケアできる洗口液です。
◇オーラツー プレミアム ブレスフレグランス マウスウォッシュ アクアティックシトラス
シトラス&マリンの爽やかなフレーバーの商品です。
「柑橘主体でもきつい刺激ではありません。その柑橘は多彩。レモン、ライム、グレープフルーツにオレンジ。酸味とともに果肉の甘み、一方でちょっと塩っけ、貝殻の香りなど海辺のニュアンスも。ワインの産地でいえば日照の多い明るい感じの場所。ワインはオーストラリアのセミヨン。これをシドニーの近くのビーチで、午後3時、4時の落ち着いた時間に味わっている。そんな感じですが、妄想すぎますかね(笑)」
◇オーラツー プレミアム ブレスフレグランス マウスウォッシュ フルーティーフローラル
ローズ&ベリーの爽やかなフレーバーの商品です。
「これはアロマティックですね。まず、バイオレットな印象。スミレ、ゼラニウム、白からピンクのバラ。野生ではなく慎ましやかに洗練されています。花の香が良く出ている花束が浮かびます。それからラズベリーのような赤、紫系のベリーが出てきて、そこにコリアンダーやホワイトペッパーといったハーブ、スパイス感。アロマティックさと複雑さでいえば白ワインのゲヴェルツトラミネール。いわゆるグリ系のブドウ品種の感覚です」
(※ゲヴェルツトラミーネルはフランス・アルザス地方の名産であるブドウ品種。ライチ、トロピカルフルーツやバラなど豊かなアロマが特徴です。グリ系は赤ワインのピノ・ノワールから変異したピノ・グリなどのいくつかの白ワインの系統です)
「ここまでワイン的な表現ができるとは思いませんでした」と語る田邉さん。
「個人的なお気に入りは『オーラツーミー ブレス&ステインクリア マウスウォッシュ フローラルホワイトティー』。でも気分にあわせてたまにほかのアイテムを使うのも面白そう。ノンアルコールでピリピリしないのもいいですね。ワインと同じように、自分の好みと気分で変えてみたいです」
田邉さんのフローラルホワイトティー評は「甘みとドライ感が僕にはちょうど良いバランス。口に含んだ時も素直といいますか、主張しないけれど引っ込み思案でもない。ワインでいうともう1杯オーダーしたくなるというか、毎日飽きない感じです」
なるほど、洗口液もワインと同じように「飽きずに毎日」、「特別なタイミング」、「お口のリフレッシュのために」、「就寝前のリラックスタイムに」などいろいろな場面で使い分けても面白そう。ぜひ、好み寄り添う洗口液を見つけてみてください。
取材・記事 岩瀬大二
撮影 石原敦志
撮影協力 レコール・デュ・ヴァン