今回は「肥満解消とメンタル面の関係」について、こんな記事をご紹介いたします。
食事療法や運動療法‥さまざまなダイエットを試してみたけれど、肥満が改善しないのはなぜだろう‥そんなお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか。
世界保健機関(WHO)によると、世界での肥満率は1980年から3倍以上に上昇しており、肥満の人は10億人もいるといわれています。
しかし、肥満を解消できないのは食べ過ぎや運動不足だけが原因でしょうか・・・いえ、実は肥満が解消できないのは、努力や能力が不足しているのではなく、ストレスや不安などのメンタルヘルス面も影響していることが研究で明らかになりました。
また、肥満は「糖尿病を悪化させてしまう大きな原因」でもあります。なぜなら、肥満になると動脈硬化が進みやすくなり、糖尿病の合併症である狭心症・心筋梗塞・脳梗塞などが起こりやすくなるからです。そのため、肥満をしっかり理解し、健康的に解消したいですよね。
そこで今回は、「メンタルヘルス面が肥満に影響する理由」と、「肥満を解消する★8つのポイント」をご紹介します。
肥満とメンタルヘルスが相互に影響しあうことは、多くの研究で明らかになっており、肥満のイメージ低下が問題といわれています。
世間の肥満に対するネガティブなステレオタイプの理解があるために、肥満のために自己イメージや社会的イメージを低下させてしまう人が多く、それが不健康な食事や運動不足をさらに助長する恐れがあるためです。
臨床心理士のエンジェル チャター氏は「肥満を解消できないのは、決して患者の努力や能力が不足しているからではありません。肥満にはさまざまな複雑な原因がからんでいるのです。肥満治療に携わる医療者は、肥満の心理的側面についても理解する必要があります」と話しています。
たとえば、幼年期や人生の重大な局面で、手に負えない課題やトラウマを抱えて苦しんだ経験のある人は、肥満に対する改善意欲を持ちにくいのだそうです。また、生活が貧困な場合も金銭面の理由で食事の選択肢が少なくなるおそれがあり、肥満の影響を受けやすいといいます。
スウェーデンのヨーテボリ大学病院のマリアンヌ サリバン氏らの研究によると、肥満のある人は、肥満でない人に比べてうつ病の発症率が3〜4倍に上昇するそうです。このことから研究者は、肥満のある人に対してメンタル面のサポートが必要と話しています。
「ストレスで太ってしまった」「嫌なことがありやけ食いした」という経験は多くの方が持っているかと思います。ストレスは食事や運動などの生活スタイルに大きく影響しますよね。
たとえば、家族や親しい友人の喪失・人間関係でのトラブル・失業・病気など感情的に消耗するような出来事があると、多くの人はそこから回復するのが難しく、無意識に食べ過ぎたり、運動不足に陥りやすくなります。これらの負の習慣が定着すると、生活を改善するのが難しいのです。
英国心理学会はこのほど、肥満とメンタルヘルスに関するレポートを発表し、肥満に対して行動を起こすのをサポートするために、次の8つを実践することをアドバイスしています。
※引用元:糖尿病ネットワーク
肥満解消のためにメンタル面でのサポートも必要 肥満を解消するための8つの方法 - 2019年10月01日
https://dm-net.co.jp/calendar/2019/029521.php
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