健康的にボディメイクするには、代謝を上げることが不可欠。食べないダイエットでは、代謝が落ちて痩せにくいカラダになってしまいます。生活の中で簡単にできる「代謝を上げるコツ」を女性専用パーソナルトレーニングジム・BESTA表参道のトレーナー、松本大志さんに教えてもらいました。
取材先プロフィール
ダイエットしようと思うと、つい食事の量を減らしがち。間食などもなるべく控えようとする人が多いけれど、それは間違いです、と松本さん。
「空腹の時間が長時間続くと、カラダは足りないエネルギーを供給するため、エネルギー消費量の多い筋肉を分解しようとします。カラダの代謝量は筋肉量に比例するので、筋肉が減ることで代謝が落ち、太りやすいカラダになってしまうのです」
ではお腹が空いた時はどんなものを食べれば良いのでしょうか。
「筋肉の材料になるたんぱく質を多く含む食品を食べましょう。プロテインドリンクやプロテインバー、サラダチキン、ゆで卵、高たんぱく質のヨーグルトなどはコンビニなどでも手に入るので、上手に取り入れるのがおすすめです」
できるだけ効率よく代謝の良いカラダになるには、太ももやお尻など下半身の大きな筋肉を鍛えることが重要。忙しい人でも習慣にしやすく、効果が高い筋トレを松本さんに聞きました。
「おすすめはグッドモーニング、スクワット、スプリットスクワット。ストレッチ効果もあるグッドモーニングを最初に行うことで、可動域が広がり、その後のトレーニング効果が高まります。また、心拍数を上げたほうがカロリーを消費しやすいので、セット間のインターバルを1~1.5分と短めにするのがポイントです。さっそく3つのトレーニングをやってみましょう」
●グッドモーニング(20回)
●スクワット(30回×3セット)
●スプリットスクワット(片足15回×2セット)
「どれも筋肉量を増やして代謝を上げるだけではなく、ヒップアップや腰痛予防の効果もあります。できれば2日に1回行うのが理想ですが、達成しやすい目標を立てるのが継続の秘訣なので、まずは週1回を目標にしましょう。毎回同じ時間に行うほうが習慣にしやすいですが、忙しい人は思いついた時に『ながら』トレーニングでもOKです」
筋トレの効果をより高めるには、生活習慣などから筋肉に左右差を作らないこと。ストレッチをして筋肉をやわらかい状態に保つことも大切。
「たとえばPCやスマホの画面を見る時は、首が前に出てしまいがち。この姿勢が習慣になると、猫背や巻き肩になり、腰痛の原因にもなります。気づいた時に顎を引き、頭の位置を肩より後ろに持っていくことを意識するだけで違ってきますよ」
さらに、デスクワークの時は1時間に1度は立ち上がり、30秒程度のストレッチを行うと凝り固まった筋肉をほぐせます。
●肩甲骨のストレッチ
●カラダの側面のストレッチ
●後ろもものストレッチ
両足を揃えて立ち、膝の裏側、ももの後ろが伸びていることを意識しながら、上半身を倒し、手を床に近づけて10秒間キープ。よりストレッチ効果を高めるには足を交差させて行ってみましょう。
「日常生活では、歩く時は大股を意識したり、腕を大きく振ることを心がけるだけでも、筋肉の可動域が広がり、代謝がアップします」
できることを無理なく継続して、痩せやすいカラダになりましょう。
取材・記事 古屋美枝