クリスマスシーズンに向けて、冬はイルミネーションがきれいな時期。おうちで過ごす時にも、楽しめるといいですよね。そこで、お子さんと一緒に作れる「イルミネーション工作」で、お部屋を楽しく飾ってみては?幼児や小学校低学年でも、大人と一緒に取り組めば大丈夫です。
美術教室事業などを手掛ける「芸術による教育の会」の教師で、「工作の達人」と称される下段登さんに、簡単な材料でできるイルミネーション工作を、小学校1年生の子どもに教えていただきました。
取材先プロフィール
下段さんは、これまでにも数々の作品を子どもたちと一緒に作ってきました。これまでの作品を見せていただくと、そのバリエーションはさまざま。
小学校高学年向けの作品。左はチョークアート、右は石膏で化石作り。子どもが夢中になれそうな作品ばかりです。
幼児からできる工作。左はペットボトルで水遊びができる道具、右は魔法使いのステッキ。どちらも、自由に装飾するのが楽しい作品です。
今回教えていただくのは、イルミネーションが魅力的な冬にぴったりの光る工作です。作品は、筒型とツリー型が作れます。
筒形は幼児から小学校低学年向け、ツリー型は小学校高学年向け。どちらも用意する材料は同じです。
まず、材料を用意しましょう。
光るスティックは、100円ショップのパーティーグッズコーナーでも売っています。赤や緑など、単色のスティックもありますが、たくさんの色数のパターンで光るタイプのほうが、きれいなイルミネーションが楽しめます。
コピー用紙は、A3があればベストですが、A4でもセロテープでつなげてA3サイズにできるので問題ありません。
まず、筒型のイルミネーションから作っていきましょう。
1.コピー用紙をセロテープでつなげる
A4サイズの紙しかない場合は、A3サイズになるようにセロテープでつなげます。(A3サイズのコピー用紙を用意してある場合は不要です。)これは外側の筒の部分になります。
2.もう1枚のコピー用紙を三角に3回折る
もう1枚のコピー用紙で飾りや絵柄を作っていきます。まずは正方形に切り取るため、三角に折ります。
余った部分をはさみで切ると、正方形になります。
そのまま、全部で3~4回、三角に小さく折っていきます。
3.適当なところにはさみを入れて、広げる
好きな場所を切っていきます。切り取った方の小さな紙も使うので取っておきましょう。
開くと、お花のようになりました。ここで、下段さんからのアドバイス。
「このやり方は、はさみが上手にできなくても、開いた時に達成感があるのでおすすめです。注意点は大人が華やかにしすぎてしまうこと。それを見た子どもが頼ってしまい自分でやらなくなることがあるので、子ども主体でやらせてあげてください」
4.1に3をのりで張り付ける
1でつなげたコピー用紙に切った紙を貼っていきます。切り取った小さな紙も、ここでいろいろな形に張っていくと楽しめます。
「のりはきれいに塗らなくても、適当で大丈夫です。また、模様が上手にできなくても、制作を楽しみ、過程を楽しんでください。多少ぐちゃっとしてしまっても、イルミネーションに透かせばきれいになります」(下段さん)
子どもと一緒に作る時には、大人が手出しをしすぎず、自由な発想を大事にしてください。
裏側から光に透かして見ると、どんな模様ができているかわかります。途中で見ながら進めると楽しいですね。
5.セロテープで筒状にする
出来上がったら、紙を貼った方が内側になるように筒状にして、セロテープで止めます。
6.光るスティックをペットボトルにセット
イルミネーションのスイッチを上側にして、ペットボトルに差し込みます。ちょうどいい高さでペットボトルの口のところでテープを止めましょう。紙の高さと同じ高さにすると、光がきれいに広がります。
7.筒状をスティックの外側にセットしてスイッチオン
光るスティックの外側に筒を置き、部屋を暗くして、スティックのスイッチをON!
作った作品が光り輝き、子どもの喜びや達成感もひとしおです。
筒型だけでなく、ツリー型もきれい。最初の台紙を作るところがちょっと難しいですが、以降は同じように作ればOKです。小学校の高学年くらいからの子どもにおすすめです。
1.コピー用紙をセロテープでつなげる
筒形の場合と同じです。テープでつなげたところを折って半分にします。
2.三角に折り、周辺を切って広げる
折り目の端を頂点にして(写真右手)、もう片方の端を、向かいあう辺に重なるように折ります(写真左手)。
さらに、もう一度細くなるように折ります。
三角に折った余りの部分に線を引いておきます。
線を引いた部分をはさみで切り取ります。
細長い二等辺三角形になるよう、底辺の部分をはさみで切ります。
広げると、ほぼ扇形になっています。
あとは筒状の場合の2以降と同じようにします。
ツリー状になるので、これからのクリスマスシーズンに気分が盛り上がりますね!
手作りイルミネーションがあれば、おうちで過ごすのも楽しくなりそうです。
取材・記事 栃尾江美
撮影 石原敦志