今回は「食事の自己管理」について、こんな記事をご紹介いたします。
食事の自己管理は、面倒で時間がかかると思っている方が多いと思いますが、ある工夫をすれば、意外と簡単にできることが米国の研究で明らかになりました。
2型糖尿病や肥満の対策として、食事の自己管理は重要です。簡単に自己管理できたら、毎日続けられそうですよね。いったいどんな工夫をすれば簡単に自己管理ができるのか、お伝えしたいと思います。
米国政府の調査によると、米国の成人の40%近くが肥満となっており、8年前から6ポイントも増加しました。肥満は、2型糖尿病やがんなどの慢性疾患にも影響があり、40~85歳の米国人の死因の18%を占めています。
肥満を解消するためには、食事の自己管理が重要ですが、やはり毎日続けるとなると持続するのが難しいように感じますよね。しかし、バーモント大学のジェーン ハーヴェイ氏は、「体重を減らしたいと望む人が、もっとも成功しやすい方法は、1日を通してカロリーと脂肪の摂取量をコントロールし、記録することです。スマートフォンのアプリを利用するのも効果的です」と話しています。
研究では、参加者142人がスマートフォンのアプリを利用し、食事の自己管理に6ヵ月間取り組みました。摂取した食品や飲料の量やカロリー、脂質、調理方法などを毎日記録し、管理栄養士によるオンラインのグループセッションも実施しました。
その結果、減量に成功した参加者が1日に自己管理に費やした時間の平均は14.6分であることが判明しました!また、慣れてくると自己管理に要する時間は少なくて済むことも分かりました。
プログラム開始当初は自己管理に1日に23.2分を費やしていましたが、たった6ヵ月で体重を10%減らし、自己管理に費やした時間が14.6分に短縮されたのです。
ハーヴェイ氏は「糖尿病や肥満の食事療法では、自己管理が大きな比重を占めます。食事を自分で管理しなければならないと言われると、たいていの人は面倒で嫌なことだと思います。しかしオンラインのアプリを利用すれば、実際にはそれほど時間を要さないことが分かりました」と話しています。
今回の研究では、体重のコントロールを成功させる秘訣は、費やした時間の長さではないことが判明しました。もっとも成功した人は食事の自己管理を1日3回以上行い、1回あたりに時間をそれほどかけずに継続できた人でした。
米国ではオンライン機能の付いた食事管理アプリが広く利用されているそうです。また、最近のアプリでは、簡単に食事の記録ができ、自己管理に必要な時間がより短縮されています。
日本でも、毎日の食事と一緒に血圧など、健康状態を記録できるものがあります。目標設定を支援する機能が付いているものもあるので、モチベーションを持続しながら記録ができそうですね。
※引用元:糖尿病ネットワーク
糖尿病と食事 やってみると簡単 自己管理に要する時間は1日15分以内 - 2019年03月01日
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2019/028951.php
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