1日に何度も手洗いや消毒をしていると、気になるのが手荒れ。空気が乾燥している冬は、なおさらかゆみやひび割れなどの炎症が起きやすくなります。
手が荒れてしまうとどんなことが起きるのか、手荒れを防ぐにはどうしたら良いのかを専門家に教えてもらいました。
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手が乾燥している状態で手洗いや消毒を繰り返すことで、さらに荒れてしまいがちな今の季節。手肌にはどんなことが起こっているのでしょうか。
「石けんや消毒剤、アルコールなどを頻繁に手肌につけていると、皮膚の保湿因子が減少し、水分蒸発を防いでくれているバリア機能が低下します。その状態で何かを触ったり作業をすることで摩擦が起こり、物理的刺激でさらに皮膚表面を傷つけて、手荒れが悪化してしまうのです」
皮膚に傷がついてしまった場合、手洗いや消毒はしないほうが良いのでしょうか。
「悪化する可能性があるので、消毒液がしみるようであれば、一時的にストップして皮膚科を受診したほうが良いでしょう。正常な皮膚には常在菌がいて、悪玉菌である黄色ブドウ球菌が定着しないようになっています。でも手荒れをしていると、傷のすき間から黄色ブドウ球菌が入り込んで定着し、その表面を菌の集合体『バイオフィルム』が覆ってしまうのです。バイオフィルムは、アルコールなどの消毒効果を阻害するため、殺菌することができないだけでなく、バイオフィルムから放出される毒素が皮膚をさらに刺激して手荒れを悪化させるという悪循環に陥る可能性があります」
ご自身の手肌もとても美しい篠原先生。
では、手荒れを悪化させないためには、普段からどのようなことに気をつけたらよいのでしょうか。
「保湿をしっかりすることは大前提。また、やみくもに手洗いや消毒をするのでなく、必要な時だけ行うようにしましょう。以下、ふたつのポイントに気をつけてみてください」
1.手洗い後やお風呂上がりは素早く保湿を
「水に濡れた肌は、細胞間の結合が緩んで乾燥しやすい状態なので、手洗い後やお風呂上がりは一刻も早く水分をくまなく拭き取り、保湿をしましょう。ハンドクリームは手洗いのたびにつけるのがおすすめ。クリームにもよりますが、片手につける量は人差し指の第一関節分を目安に、指先や指の間など細かいところまでやさしく塗り込むようにしてください」
忘れがちな指先や指の間にもしっかりハンドクリームを。
2.水仕事をする時はグローブをする
「水仕事をする時は、乾燥や洗剤の刺激を避けるため、ぜひグローブをしましょう。ゴム手袋の場合、中に雑菌が繁殖する場合があるので、できれば使い捨てがおすすめです。また、ゴム自体がかぶれの原因になる人もいるので、その場合はラテックスフリーの手袋を選びましょう」
手洗いや消毒をしながら手荒れを防ぐには、保湿のアイテム選びも重要なポイントになります。そこで、サンスターから発売している肌の水分を閉じ込めて乾燥を防ぐ高保湿ハンドクリームをご紹介します。
高保湿成分配合で潤いのある肌へ導くハンドクリーム
角質層のセラミドの48%を占める保湿成分であるセラミド2とセラミド5を配合したハンドクリーム。肌の水分を閉じ込めて乾燥を防ぎ、潤いのある手肌へ導く。ベタつかない使用感。ハマナスのみずみずしく爽やかな香り。
取材・記事 古屋美枝
撮影 石原敦志
2021/02/04公開、2023/10/05更新