みなさんのご家庭では、家事や育児を家族で分担していますか?育児を担っているパパも増えている昨今。ところが、女性に比べるとまだまだ関与の割合が低いのが実情です。一方で、「もっと子どもに関わりたい」と考えているパパもいるのではないでしょうか?
そこで、育児の割合がママに多くなりがちな理由や、パパがもっと育児をするためのきっかけやコツなどを、大阪教育大学教育学部の教授で、育児に関するご著書も多い小崎恭弘先生に伺いました。
監修者プロフィール
「根底にあるのは、『産むのは女性だから、育てるのも女性』という固定観念でしょう」と小崎さんはいいます。
専業主婦が多かった高度経済成長期は男女の役割を分けることでとてもうまく回っていました。男性は稼ぐ部分を担い、女性は家庭を支えていく「良妻賢母」でいることが、当時はバランスがよかったのです。
しかし、現代では女性も家計を支える共働き世帯が増加しています。また、家事や育児など家庭内での労働負担が見直され、片働き世帯であっても育児・家事を分担することが推奨されています。
「男女の賃金格差も原因のひとつでしょう。男性の賃金を100とすると、女性は74.3となっており(※)、25ポイント以上も差があります。育児のために仕事を減らしたり休職する必要がある場合、所得の高い人より低い人のほうが家庭への経済的ダメージが少なくて済みます。そのため、主に女性側が育児を担うケースが多いのでしょう」
※ 出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」
パパの育児が語られる時、「ママや赤ちゃんのためにやるべき」といわれることが多いもの。でも、実はパパにもいいことがたくさんあります。
「自分の子ってかわいいんですよ。育児の大変さはありますが、それ以上に幸せを感じている方が多いのではないでしょうか。成長の喜びだけでなく、子どものしつけの悩みなど、これらは育児を担うことでしか得られない貴重な経験です」
さらに「経済性や効率が重視される仕事と対照的な子育てによって、新しい考え方や価値観に出会えるのもメリット」と小崎さんは考えています。
もちろん、ママの負担が減ることや、子どもの心理的成長のためにもいいですよね。
ただ、現代は、さまざまな家庭の形があります。「ママが主体になる子育てがNGというわけではない」と小崎さん。それもひとつの家庭の形です。
「ママに任せることが多い場合には、仕事の合間に『今日の様子はどう?』とメッセージを送ったり、帰宅後に『今日もありがとう』とねぎらったりすることからはじめても。ママから子どもの様子を聞いて成長の状況を共有することも、子育ての一部といえるでしょう」
パパがママと一緒に育児に取り組む上で、注意すべきはパパがいってはいけないフレーズ。協力して育児に取り組むためには、相手の気持ちを損ねないようコミュニケーションをとることが大切。パパがついつい使ってしまいそうになるNG例をいくつか教えていただきました。
●「家族サービス」
家族に対して、仕事や義務のように「サービス」と呼ぶなんて…。「イヤイヤやってるの?」と、ママの逆鱗に触れるかもしれません。
●「手伝うよ」
育児に対して主体的になっているなら「手伝う」という言葉は出てこないはず。自分ごとになっていないという心理が透けて見えてしまいますので気を付けて!
●「育児参加」
自分の子どものことなのに「参加/不参加」とかあるの…?と、「手伝う」というキーワード同様に、自分ごとになっていないと捉えられてしまうかもしれません。
●「イクメン」
一般用語になった「イクメン」も注意が必要。自称「イクメン」の人に限って、ママに比べると少ししか担当していない、という場合も。
●ため息
ママにはママのやり方があって、乱されるのが嫌なのはわかります。でも、パパなりに頑張った家事や育児を見てため息をつかれると、悲しいもの。一緒に気持ちよく取り組めるよう、不満がある時は言葉で伝えあいましょう。
●黙ってやり直す
おむつ替えなどを黙ってやり直しされるのを、ショックに感じるパパも。ママがやり直す方が効率的と感じるかもしれませんが、長期的にみるとパパの育児スキルを上げることはママの負担を軽減する結果に繋がります。「こうやるといいよ」「このやり方で失敗したことがあるんだ」とノウハウを共有して、一緒に育児スキルを磨きましょう。
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育児には、大きく分けて「お世話」と「遊び」があります。お世話について、「ママのほうが得意だから」と思うのはご法度です。
「ママにしかできないのはおっぱいをあげることだけです。ミルクの場合はパパにもできます。『爪切りや耳掃除が怖くて苦手』というパパは多いのですが、ママだって最初は怖かったんですよ。『ママのほうが慣れているから』と思わず、同じ親として関わってもらいたいです」
遊びは、絵本を読んだり、おもちゃで一緒に遊ぶ活動。電車や野球など、パパが好きなものに寄せて一緒に楽しむのもおすすめなのだそう。
12年間保育士をしていた小崎さんは、その経験から、子どもが小さい時ほどスキンシップが大切だといいます。
「小さな子どもは心とカラダが近いものです。乳児はほぼ一致しているといっていいでしょう。カラダの心地よさが心の心地よさにつながります。子どもとスキンシップをとるのは、子どもに『大好き』と伝えることと同じ。できるだけスキンシップをしてあげましょう」
お世話をしながらスキンシップできる最初の一歩として、スキンケアからトライしてみてはどうでしょうか。
「心地よいスキンケアは全身の感覚に影響します。お風呂上がりなどにローションやクリームで保湿するという、大切なお世話をパパが担うのはとてもいいですね。健康状態のチェックのひとつとして、カラダを観察しながら全身に塗ってあげるといいでしょう。普段の状態をよく観察しておくことで、異常や体調の変化に気づきやすくなります」
スキンケアの方法については、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
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子どもとの心のつながりの第一歩として、楽しい雰囲気で毎日塗ってあげるといいですね。
取材・記事 栃尾江美