1月下旬から2月上旬の「大寒」と呼ばれる頃は、1年で最も厳しい寒さが訪れる季節です。冷え込みや乾燥が気になるこの時期に少しでも快適に過ごすための、体調管理のヒントを専門家に聞きました。
監修者プロフィール
今回お話をうかがったのは、美容やアロマの講師として活躍する小塚さん。セラピストの育成や、企業のセミナー、介護現場など人前に立ち講義する毎回が真剣勝負の仕事です。そのため、体調管理には人一倍気を使っていると言います。
「“おかしいな”と思う前に、前倒しで予防ケアすることが大事」と小塚さん。
「たっぷりの睡眠や栄養バランスを踏まえた食事、アロマを活用したストレスケアなど、年間を通して病気になりにくいカラダづくりを意識しています。さらに外気が冷え乾燥しがちな冬の間は、温活や乾燥対策として潤いケアを取り入れるようにしています」
小塚さんが実践する冬の体調管理のひとつ目は「温活」です。
冷えは万病の元、体調不良の原因や女性系トラブルの悪化を招く原因になります。
「冷えの症状は年代ごとに変わり、20~30代では主に手足などの末端の冷えに悩む方が多い一方で、40代以降は全身や下半身の冷えを感じる方が増えます。特にお尻や下腹部の冷えは辛さを伴うことも多く、生理痛の悪化や更年期の症状に影響を及ぼすので注意が必要です」
寒さの厳しい時期、小塚さんが特に意識しているのが、首・手首・足首といったいわゆる“三首”を温めることです。
「“三首”は、太い血管が集まる部分なのでこの箇所を温めることで、全身の血流が良くなり、カラダがポカポカと温まります。
首はマフラー、手は手袋、そして足首にはレッグウォーマーを、家にいる時は、ひざ掛けや湯たんぽを使うなど、できる工夫はいろいろあります。“温活”は、健康だけでなくお肌や美容の助けにもなります」
内側からカラダを温めるのも効果的。温かいハーブティーを飲めば、カラダが温まるだけでなく、水分補給で乾燥対策になるので一石二鳥です。
外出先にもハーブティーを持ち、こまめな水分補給を心掛けているという。
ハーブティーは、その種類を目的に応じて使い分けると、より総合的なケアが可能に。就寝前は、“眠りのハーブ”と呼ばれるジャーマンカモミールや、安眠作用が期待できるラベンダー、美容にはビタミンやミネラルが豊富なローズヒップやハイビスカスなど。はちみつなど甘みを加えるのも、おすすめです。
「耳や手のツボ押し・マッサージ」も日々の体調管理に役立ちます。
耳や手のツボ押しやストレッチは、テレビを見ながらの“ながら時間”や、ちょっとした“すき間時間”に、道具いらずで、気軽に取り組めるのが魅力です。
■耳のツボ押し・マッサージの方法
「耳は全身のツボがあつまるといわれる場所。適度に刺激を加えることによって、頭痛や目の疲れの軽減、顔の血色改善やリフトアップを期待できます。マッサージするときは、グイグイ押しすぎると、人によってはあざになる場合もあるので、力を加減しましょう」(小塚さん)。耳のマッサージの方法は、次の通りです。
①耳の前から下にかけての耳下腺あたりをじんわりと圧をかけます。耳周りも軽くさすりほぐします。
②耳を親指と人差し指でつまみ、上下左右、斜めなど、軽く引っ張るようにマッサージします。
③耳の付け根を両手でつかみ、根元からぐるぐると回します。数回やったら、今度は反対回りも同じように数回、回します。最後に、耳を軽く引っ張って手を離します。
■手のツボ押し・マッサージの方法
冬は乾燥のため、二枚爪やささくれなどのトラブルが起きやすい季節です。指先も含め手全体にたっぷりとハンドクリームで保湿し、その後、爪の付け根や爪の両脇を軽く押してマッサージすると、健康的な爪の成長をサポートできます。
手をマッサージする際は、ツボ押しを取り入れるのもおすすめ。手の甲にある万能ツボ「合谷(ごうこく)」を押したり、疲労が集まるといわれる「労宮(ろうきゅう)」を押すことで、疲れを和らげる効果があるとされています。家事の合間や寝る前など、自分が気持ちよいと感じる強さで、マッサージしてみましょう。
手の万能ツボ「合谷(ごうこく)」…親指と人差し指の付け根のくぼんだ部分
ストレスケアに有効とされる「労宮(ろうきゅう)」…軽く手を握ったとき、中指の先があたる部分
小塚さんが実践する体調管理の3つ目は「深呼吸」です。
「冬はマスクを着用する機会が増え、気付かぬうちに“隠れ酸欠”になっていることも。呼吸が浅くなると、血行が悪くなったり、自律神経の乱れから夜に眠りづらくなったり浅い眠りになるなど、不調を招く要因となります。呼吸が浅いかもと思ったら、深呼吸する時間をとりましょう」(小塚さん)
■深呼吸の方法
鼻から4秒かけて息を吸い、口から8秒かけてゆっくりと吐き出す。これを2~3分繰り返します。楽な姿勢をとり深呼吸の間は目を閉じて、呼吸に注意を向けましょう。周囲の目が気になる時は、顔を両手で隠すようにします。
両手で顔を隠すことで、深呼吸に集中できます。
また、マスク着用時の不快感や息苦しさを軽減するには、アロマスプレーを活用するのも効果的です。マスクの外側にアロマスプレーを1~2プッシュし、軽く振って表面が乾いたのを確認してから装着すれば、ふわっと香りが広がります。
アロマスプレーは市販のものでも、好みの精油を使って手作りしてもOK。
「アロマは香水と違い穏やかに香るのが特徴です。それでも周囲への影響が気になるという方は、柑橘系のオレンジやグレープフルーツ、レモンなどの嫌味のない香りや、リラックス系のラベンダーやゼラニウムなどの香りを選ぶと良いでしょう」
ここまで冬の体調管理に関する3つの工夫をご紹介しましたが、その大前提として、小塚さんは「無理しないこと」が大切と話します。
「あれもこれもと欲張ったり、『○○でなければならない』では息がつまるので、無理のない範囲で、自身の生活に取り入れられそうなものを少し足すのがポイントです」
心身の声に耳を傾け、ご自身にあった方法で体調管理をしていきましょう。
実は、サンスターも冬の健康を守るのにおすすめのアイテムを発売しています。お口の菌・ウイルスを殺菌・消毒する「ガム・お口/のど 殺菌スプレー」は、いつでも気になった時に、シュっとケアすることのできる商品です。
「ガム・お口/のど 殺菌スプレー」(15mL)/880円(税込968円)
※指定医薬部外品 口腔咽頭薬 販売名:G・U・MメディカルスプレーA
「講師として何時間も話続けなくてはいけないので、声は商売道具。こまめな水分補給で潤わせるだけでなく、のど飴やのどスプレーは私にとって強い味方です」と語る小塚さん。そこで、「ガム・お口/のど 殺菌スプレー」の使い心地を、実際に試してもらいました。
「スッと爽やかな印象で、ミントガムを噛んだ後のスッキリ感に近いです。クセがないので、気になった時にシュとして、こまめにケアできそうですね」(小塚さん)
「ガム・お口/のど 殺菌スプレー」は爽やかな使い心地で、使いやすいと小塚さん
確かに、乾燥が気になる時や、人混みでお口が気になる時など、さまざまなシーンに使えます。バッグやポーチのなかに1本入れておくのがオススメです。
「日ごろ、エステやアロマの生徒さんには、『“おかしい”と不調を感じる前の一歩手前で防げるように、体調管理を万全にしてね』と伝えています。ご自身のためにも相手のためにも、無理なく続けられるケアや習慣を取り入れ、寒さに負けず健康に過ごしたいですね」(小塚さん)